自由でいられる心地良い場所…市川実和子さんの「私の好きな東京」【前編】
「私の好きな東京」を著名人がナビゲート。東京生まれ、東京育ちの市川実和子さん。身近すぎて気づかなかった東京の良さが、年齢や経験を重ねるにつれて、少しずつわかるようになってきたと語ります。 【画像一覧を見る】 後編はこちら
『日本橋髙島屋 特別食堂』空間・味・サービス すべてに満たされる名店。
15歳でモデルデビューし数々の雑誌の表紙を飾るなど、90年代東京カルチャーのアイコニックな存在として活躍してきた市川実和子さん。さぞやキラキラした東京ライフを謳歌してきたのでは?とたずねてみると「出かけるのはあまり好きじゃないし、いたって地味な青春時代でしたよ」と意外な答え。 「ここ数年は日本橋や浅草などの歴史ある街並み、老舗と言われるお店に惹かれるようになりました。せっかく外食するならきちんとしたものが食べたいし、どこか懐かしい雰囲気も落ち着きます」 過剰なサービスや近すぎる距離感が苦手だという市川さん。日本橋髙島屋の特別食堂は、いい意味で放っておいてくれるのにサービスが行き届いており「これぞ東京」という程よい距離感と洗練された雰囲気が心地いいのだそう。 好物の鰻をお目当てに、一人でふらりと訪れることが多いそう。 「一人で鰻屋さんに行くのは少し敷居が高いですが、こちらなら気楽。広々した空間やサービスの温度感も、今の私にとって心地いいんです」 日本橋髙島屋 特別食堂 住:中央区日本橋2-4-1 日本橋髙島屋S.C.(本館)8F 営:11:00~20:00(ラストオーダー19:00) 休:不定休(髙島屋に準じる)
自由でいられる心地良い場所。
「東京の人は冷たいとか愛想がないとか言われますが、無理に間合いを詰めてこない適度な距離感が、私にとってはちょうどいい。歴史や文化など様々な要素が集約されているのにどこか洗練されていてそういうところが好きですね」 取材したのは朝の連続テレビ小説『ブギウギ』の大阪撮影が続いていた時期。 「品川の方が便利なのですが、新幹線はなるべく東京駅から乗るようにしています。美しい駅舎は訪れる度にワクワクするし、東京の長い歴史を見届けてきた建造物だと思うと感慨深いですよね」 愛読書の舞台でもある 美しいランドマーク。 東京駅 新幹線で地方に行く時は、東京駅ならではのグルメを買い込んで乗車するのが何よりの楽しみ。「内田百閒の『阿房列車』シリーズのファンなのですが、その頃からこの駅舎は変わらないのだと思うと、胸が熱くなります」 住:千代田区丸の内1丁目