「広島・長崎の庶民の歴史を世界史にする」亡くなった祖父は言った 日本被団協 初代事務局長 藤居平一 あすノーベル平和賞授賞式(ノルウェー・オスロ)
驚いたのが、写真撮影とかビデオとか、いくらでも撮っていいということです。観光客は、ぼくと同じように写真を撮ったり、ビデオを撮ったりしていました。 ノーベル平和賞がなぜノルウェーで授賞式が行われるかなんですが、もともと、ノーベル賞はみなさん、ご存知のダイナマイトを発明したアルフレッド・ノーベルが遺言によって、人類に最も貢献した人々に与えられる賞を設立して、スウェーデン出身なので平和賞以外の賞は全部、スウェーデンで選考・授賞が行われます。 平和賞だけが選考も授賞もノルウェーで行われるんですけど、これはノーベル賞ができる当時、スカンジナビア半島を二分して隣り合ったスウェーデンとノルウェーはずっと争いの期間が長くて、その当時、だんだん和平が築かれてきて、未来にこの平和が続くようにとノーベルが祈って、平和賞だけノルウェーで選考・授賞するようになったといわれています。諸説ありですが、それで平和賞はノルウェーで選考・授賞が行われるようになりました。 移動しながら日本被団協の話をしたいんです。正面に見えるのが、あす10日、授賞式が開かれるオスロ市庁舎です。正時、午前8時や9時になるとチャイムが鳴ったりして、すごく荘厳な、きれいな市庁舎です。 その日本被団協なんですが、広島の方でも日本被団協がノーベル平和賞に選ばれたと聞いて、正式名称ってなかなか全員が言えるわけじゃないと思うんですが、日本原水爆被害者団体協議会という名前です。わたしが今回、取材に来た理由は、母方の祖父が日本被団協の初代事務局(藤居平一)だったことからです。 故・藤居平一(1996年没・広島出身) ノーベル平和賞が贈られる日本被団協の初代事務局長 私財を投げ打って活動し、“被爆者運動の父” と呼ばれた 祖父は、私財を投げ打って活動に身を投じて、母とかに思い出話を聞くと、小学校のときに遠足の日があって、祖父から「遠足は勉強じゃないから、勉強を休んじゃいけないけど、遠足は休んで募金に行こう」ということで、いっしょにほかのきょうだいとたちと募金箱を首からぶら下げて、そごう広島店(広島市中心部)前に行ったりした経験があるそうです。
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