相模原弥栄が「もう一回全国」を目指し、市立橘を退け準決勝進出
6月9日、令和6年度全国高校サッカーインターハイ(総体)神奈川予選2次予選の準々決勝が行われ、市立橘と対戦した相模原弥栄が1-0で勝利し準決勝に進出した。 【フォトギャラリー】弥栄 vs 橘 前日の3回戦でプリンスリーグ関東1部に所属する桐蔭学園に対し、FW9北村恒晴の2ゴールで逆転勝利を収めた相模原弥栄は、その北村がこの試合でも25、27分と立て続けにDFラインからの縦パスをドリブルで仕掛けシュートに持ち込むがゴールを割ることができない。36分にはロングスローをFW11西村駿がヘディングで合わせるがGKの正面をついてしまう。 「ちょっと相手をリスペクトしすぎている」と前半の戦いがそう目に映った相模原弥栄・菅野光裕監督はハーフタイムをフルに使い選手たちと膝を突き合わせて修正点を話し合うと「もっと出来る。自信を持って繋いで、もっとチャレンジをしていこう」と選手たちを鼓舞し後半のピッチへ送り出した。 これで落ち着いた相模原弥栄は後半開始早々から積極的にボールを動かし、相手のアタッキングサードに侵入を図ると46分、獲得した右からのCKのこぼれ球を北村が落ち着いて叩き込み待望の先制点を獲得する。 これに対しFW13林優斗をピッチに送った市立橘は60分、その林が右サイドからのパスを中央で受け、DFを反転で交わして鋭いシュートを放つが、ボールは僅かにクロスバーの上を抜け追いつくことができない。時計が進むなか何とか追いつきたい市立橘はさらに分厚く攻撃を仕掛けるが、相模原弥栄もキャプテンのDF3原田泰地を中心に冷静にこれに対応。結局、前後半を通じてシュート4本で市立橘を抑え込み準決勝進出を決めた。 試合後、菅野監督は「苦しい試合が2つ続いたのですが、選手たちが最後まで諦めないで一丸となってゴール前でも身体を張ってくれた」と選手達の頑張りを誇らしげに語った。準決勝に向けては「まだクオリティの部分で課題はありますが、次に向けて一週間いい準備をしたいと思います。弥栄といえば、かつては全国レベルと言われた時期もありました。もう一度全国に行こうと選手たちも頑張っていますので、難しい部分もありますが、全国を目指したいと思います」と力強く話した。 惜しくも及ばなかった市立橘・山本義弘監督は「力がなかったです。ミスがあれだけ多いと…」と悔やんだ。そして「うちがやろうとしているサッカーを公式戦の緊張した場でしっかり出せるだけの自信をつけられるように意図とか何故かとかを理解して練習をしていきたい」と選手たちへ奮起を促した。 勝った相模原弥栄は、15日、等々力陸上競技場で東海大相模に全国をかけて勝負を挑む。 (文・写真=西山和広)