楽天が緊急投手コーチ人事。シーズン途中のコーチ交代の是非とは?
最下位に沈んでいる楽天が20日、小山伸一郎2軍投手コーチ(37)の1軍昇格を発表した。昨年まで現役だった小山2軍投手コーチは、貴重な中継ぎ右腕として長年、楽天のブルペンを支えてきた。ブルペンの精神支柱として頼れる存在だったが、その人望と、選手の特徴を知り尽くしているため調子の見極めなどができると見て、ブルペンのテコ入れのために緊急昇格することになった。 楽天のチーム防御率はリーグワーストの4.54だが、救援防御率はさらに悪化して6.27。ストッパーの松井裕樹もすでに3敗して防御率は6点台など、中継ぎ、抑えが崩壊してゲームの計算が立たなくなっている。 星野球団副会長が、号令をかけての緊急人事だったそうだが、ベンチ担当の与田剛投手コーチはそのままで、ブルペン担当の森山良二投手コーチを小山コーチがサポートする形の3人制を敷き、投手陣の建て直しを推し進めるのが狙い。小山コーチは、この日、コボスタ宮城で行われた練習から1軍に合流した。 先日、ブルペンの強化策を報道陣から聞かれた梨田監督は「テコ入れ策があれば教えて欲しい」と、自虐的に逆質問をしていた。頻繁に1、2軍のメンバーの入れ替えをしているが、限られたメンバーの中では限界がある。大胆なテコ入れをするには、トレードによる強化か、新外国人の獲得しかないが、新外国人は打者にターゲットを絞っているため、投手陣の補強にメドはない。そこでコーチ陣の強化となったようだが、シーズン途中のコーチ人事に効果はあるのだろうか。 今季は開幕ダッシュに失敗したオリックスが 2週間で3度にわたる異例のコーチ入れ替え人事を行ってチーム内外に動揺を走らせた。まずは、1軍のベンチに入っていた酒井勉投手コーチ(52)が、ブルペンへ移動。ブルペン担当だった小林宏コーチ(45)をベンチに入れ替えた。だが、その数日後に、酒井コーチを育成へ、育成担当だった星野伸之投手コーチ(50)を1軍ブルペン担当に配置転換。 さらに育成担当の鈴木郁洋コーチ(40)が1軍バッテリーコーチとなり、三輪隆1軍バッテリーコーチ(46)が育成へ異動となった。結果、防御率は、5.51から4.30まで改善して4位に浮上、一応の成果は見せている。