「AIコクトくん」誕生 ごみ出し情報など自動回答 鹿児島県奄美市
鹿児島県奄美市は1日、自動応答システム「AIコクトくん」の運用を始めた。生成AI(人工知能)の技術を活用し、市民の問い合わせに、市の公式キャラクターであるコクトくんが回答するサービス。市役所への問い合わせが多いごみ出しに関しての対応が主。市は「夜間などの業務時間外でも対応できる」としてサービスの利用を呼び掛けている。 AIコクトくんは、2016年に奄美市と連携協定を結んだ、インターネット関連サービス業のGMOペパボが提供する問い合わせ対応サービス「GMO即レスAI」を活用している。 アクセス方法は、スマートフォンなどで、奄美市公式LINE(ライン、無料通信アプリ)メニューを開き、「ごみの分別」から「AIコクトくん」を選択する。「きょうの燃やせるごみの対象地区は?」「粗大ごみの出し方は?」といった、主にごみ出しに関する質問に、AIコクトくんが文章で回答する。 LINEで友人と対話するような感覚で、気軽に質問できるのが特徴。記者が「布団の出し方は?」と質問したところ、「布団は(燃やせる)粗大ごみとして扱われるのだ。奄美市では粗大ごみの収集はしていないので、許可業者に依頼するか、クリーンセンターへ直接持ち込んでほしいのだ」と回答があった。 市デジタル戦略課によると、今年度は試験運用。AIに学習させることで、ごみ出し以外にも、さまざまな行政情報の提供が可能になる。25年度以降の運用は、市民のサービス利用状況なども勘案しながら検討していく方針。 1日当たりのサービス利用回数には限りがあり、「AIの回答は不確かな内容が含まれることもある」としている。 市環境対策課の林孝浩課長は「電話での問い合わせは、夜間や休日など対応が難しい場合もあるが、AIサービス機能を使ってもらうことで、住民の疑問の解決につながれば。ぜひ、利用を」などと話した。