【動画】「千手観音投法」のクラーク国際・新岡歩輝 七色の変化球操る センバツ注目選手
◇第95回記念選抜高校野球大会(3月18日開幕、阪神甲子園球場) クラーク記念国際(北海道)の大黒柱は主将の新岡歩輝(あゆき)投手(3年)。持ち味は「千手観音投法」だ。 スリークオーター、横手、下手とフォームを使い分けて、相手打者を手玉に取る希少な右腕。中学時代にプレーした弘前白神リトルシニア(青森)では、主に右下手投げだった。そこから少しずつ腕の高さが上がっていったという。 使い分けが始まったのは昨夏だった。麻原草太捕手(3年)とのやり取りの中で挑戦を始めた。実戦を積み重ね、相手打者の反応を見ながら、アドリブで腕の高さを変えるようになった。 直球の最速は137キロだが、七色の変化球を持つ。横と斜めの2種類のスライダー、カーブ、カットボール、チェンジアップ、スプリット、シンカー。フォームの3種類をかけ合わせれば、24種類の軌道を操ることになる。 1学年上の兄・真輝(まなき)さんと一緒に戦った前回大会は、野手としての出場だったため、甲子園のマウンドは初体験となる。 お気に入りの音楽はラップ、好物は寮で毎週土曜日に出るカレーという右腕は「平常心を大切にして臨みたい」。マイペースで聖地に挑む。【岸本悠】