久しぶりに元上司に会ったら「定年後は何かと出費が多い」といいます。一体どんな出費があるのでしょうか?
定年年齢は企業によって異なりますが、一般的には60代で定年を迎える人が多いでしょう。定年後の生活費は、年金のほか、副収入や貯蓄などでまかなうことになります。定年後に何にどれだけ費用がかかるかは、人それぞれです。本記事では、定年後に注意したい5つの大きな出費について解説します。老後に向けた資金計画の参考にしてください。 ▼年金が「月10万円」で老後が不安…持ち家で「貯金」と「退職金」があれば大丈夫? 生活費を試算
定年後に注意したい5つの出費
定年後に想定される出費のなかでも、特に高額になりがちなものは次の5つです。 ・子どもの教育費や結婚費用 まずは、子ども関係の出費です。40代で生まれた子どもならば、定年後もまだ学生かもしれず、大学進学などの教育費が継続して発生します。 特に、私立大学への進学や県外で一人暮らしといったケースでは、出費がかさむでしょう。社会人になっている場合には結婚適齢期を迎えているかもしれず、結婚予定の子どもから挙式や披露宴の資金援助を求められる場合もあります。 ・孫へのお祝い金 子どもの年齢によっては、孫が生まれているかもしれません。出産や七五三、誕生日やクリスマス、お年玉、食事会といったイベントのたびにお金を出していると、年単位では大きな出費になってしまいます。 ・医療費や介護費 年齢を重ねると、病気になるリスクは高まります。定年後には、突然の手術や入院で、まとまった費用がかかることも珍しくありません。 また、高齢の親の介護が必要になることも多く、親に十分な貯蓄がない場合には、子どもに経済的な負担が重くのしかかる可能性があります。必要な費用は介護度によっても異なりますが、介護サービスの利用料や高齢者住宅・施設への入居費用などが想定されます。 ・住居費 持ち家の人のなかには、定年退職したタイミングで、高齢になってからも安全に暮らし続けられる住まいにすることを目的に、自宅をリフォームする人も少なくありません。 例えば、浴室やトイレに手すりをつける、バリアフリーにする、水回りの設備を最新のものに交換するといったことが考えられます。加えて、外壁や屋根の補修も必要になるかもしれません。長年住んでいるマンションでは、建物の経年劣化などによって修繕積立金が一気に値上がりするケースもあります。 ・葬儀や墓じまいにかかる費用 定年後には、高齢の両親が相次いで亡くなるなど葬儀が続くこともあります。葬儀の規模などによっても異なりますが、葬儀社に払う費用や火葬料、参列者への飲食費や返礼品などの費用を合計すると、まとまった出費になることが多いでしょう。 また、親が亡くなったのを機に、お墓の引っ越しや墓じまいを考え始める人もいます。これらの手続きには、時間もお金もかかります。
定年後には想定外に出費がかさむことも
定年後にかかる費用は、その人の家族構成や健康状態、ライフスタイルなどによって大きく異なってきますが、何かとお金はかかるものです。想定外の出費が続いた結果、老後の生活に必要なお金を十分残せなくなる恐れもあります。万が一の出費にも対応できるよう、現役時代からある程度の予測を立て、計画的に準備していくことが大切です。 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部