韓国観光公社 視察旅行
とちぎテレビ
韓国の三大火祭りのひとつを楽しむ日本人限定の初めてのツアーが先週開かれ、参加した人たちは幻想的な風景を楽しみました。 このツアーは韓国への観光客が大都市・ソウルに集中する傾向がみられることから栃木県から訪れる観光客にも地方の魅力も感じてもらおうと、韓国観光公社が日本人を対象に初めて開いたものでおよそ500人が参加しました。 今回訪れたのは韓国の南部に位置する咸安郡です。 人口およそ6万人の都市。ユネスコの世界遺産に登録されている末伊山古墳群などが有名です。 今回のツアーの目玉は、この咸安郡で行われる伝統的な火祭り・「咸安落火ノリ」です。 祭りは豊作や人々の安寧などを祈り釈迦の誕生日の旧暦4月8日に合わせて毎年開かれています。 今回は日本人向けのツアーとして通常よりも3分の1の規模で10月31日に開かれました。 午後6時ごろ、あたりが暗くなってきたところで祭りが始まります。 地元の住民でつくる祭りの保存会のメンバーらが舟に乗り込み、池の上に吊り下げられたおよそ1千本の縄状の棒に1つずつ火をつけていきます。 これは「落下棒」とよばれ、人々の願いが書かれた紙が下げられています。 炭を、布と韓国の伝統的な技術でつくられた紙につつんでつくられるもので、祭りの保存会のイ・スチャン事務局長は「天然の材料でできているため環境に優しく伝統的なこの作り方は特許も取得している」と説明してくれました。 韓国観光公社によりますと韓国ドラマなどでも登場し人気が高まってきたことから2024年からは完全予約制にするとともに、旅行商品を開発しているということです。 火がつけられて15分ほど経つと、徐々に火花が見えてきました。 舞い落ちる火の粉とともに韓国伝統楽器の演奏が会場を盛り上げます。 風が吹いたり、ロープが揺れたりすると、一斉に火花が散り、暖かいオレンジ色の火の粉が会場を彩りました。
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