「今年は楽しかったなあ」最終決戦直前…堀江翔太が語り出した“常勝軍団ワイルドナイツ”強さの継承「三洋は貪欲な人が多かった」
今シーズン限りでの現役引退を表明している堀江翔太(38歳)。ラグビーW杯4度の出場、日本代表キャップ「76」を誇るフッカーはラストゲームをどう迎えるのか。複数回にわたってお届けする短期連載の第3回は、迫るプレーオフに向けて「ワイルドナイツ」の強さの秘密に迫ります。 【画像】「めちゃ若い!」赤ユニ時代の“まだモジャモジャしてない堀江さん”「まだやれるでしょ!」って言いたくなるムキムキ首周り&美背中ボディ、熊谷ラストゲーム感涙写真まで全部見る(100枚超) かつて、「三洋電機」というチームがあった――。 これは正確な表現ではないか。三洋電機はパナソニックになり、埼玉パナソニックワイルドナイツになった。 そして今季、三洋電機ひと筋だった最後の生き残りが引退する。 ミスター・ワイルドナイツ、堀江翔太がその人である。 「僕が最後になったんですね。それは感慨深いなあ」
つないできた三洋電機のカルチャー
堀江は2008年に帝京大学を卒業後、ニュージーランド留学を経て、三洋電機に入った。 「僕が入った時と、いまもまったく変わってないことがあります。いい意味で個人主義なんです。チーム練習が終わってから、みんな必ず個人練習をやってました。僕は誰から強制されるわけでもなく、帝京の時からやってましたけど、三洋は自分たちのスキルを上げるのに貪欲な人が多かったです。それが今につながっているのは、伝統というか、カルチャーをみんなで上手くつないできたんちゃうかなと思います」 フッカーでラインアウトのスローワー担当である堀江は、試合で起きたミスの原因を分析し、個人練習で修正することが多かった。 「ラグビーの全体練習って、どうしても試合を想定したゲームライクなものが多くなるんで、自分が上手くなろうと思ったら、個人練習やるしかないんですよ。それがいまも残っているのは、たしかにワイルドナイツの財産だと思います」 堀江がもうひとつ、チームで培った財産がある。 喋りだ。 「僕くらい喋る選手、いまではあんまりいないんで。リザーブ席でもずっと喋ってます。無駄口やなしに、試合の流れを見ながら必要なことをリザーブにいてる他の選手たちと共有する意味で」 近年、リザーブの重要性が増し、「インパクトプレーヤー」とも呼ばれるようになった。しかし堀江は、「インパクト与えようとは思ってないです」と話す。 「車のチューンアップにたとえるのが分かりやすいですかね。試合の途中から出てくのは、チームを『調整』する感じです。上手く行ってないところを滑らかにするいうかね。そのために喋ります」
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