マエケン、32試合200回クリアで16億円ゲット!
では、32試合、200イニングのクリアは可能なのか。 広島時代に、この条件をクリアしたことは一度もないが、2011年には31試合に先発、216イニングを投げたことがある(いずれも、その年のリーグ最多)。入団4年目の2010年からは、3年連続で200イニングをクリアし、いずれもリーグの最多イニング数だった。2009年からの7年間の平均で見れば、先発が28.4試合に、199.8イニングになる。日本とメジャーでは、シーズンの試合数が違うため、必然、怪我さえしなければ、先発数は増えるものと考えられる。 元千葉ロッテの里崎智也氏も、「怪我さえしなければ、32試合、200イニングの数字はクリアできるでしょう。ボールが大きいのでスライダー、チャンジアップの変化は大きくなるし、マエケンは非常に器用な選手なので、ツーシームなどももっと積極的に使うと思う。球威やキレで勝負するタイプでなく、どちらかと言えば、制球と駆け引きで、右打者、左打者、関係なく攻めていけるのが特徴だから、僕はメジャーで成功する確率は高いと見ている」と言う。 マエケンも、入団会見で「日本で9年間プレーしてきて1度も長期離脱をしたことはない。昨年も1年間を通してフルに投げてこられた。この先もずっと投げていく自信もあるし、チームに貢献していく自信もある。不安はまったくない、ゼロ。1年間、しっかりと投げていきたい。勝数、防御率も数字を残したいが、イニング数を意識して、200イニングは投げたい」と自信を口にした。 問題は、メジャーの公式球、硬いマウンド、スタジアムによって変わる環境、中4日登板、キャンプからのブルペンでの球数制限、ベンチ前でのイニング間のマエケン体操の禁止など、日本人ピッチャーの故障を誘発する要素が揃いすぎるくらいに揃っていること。高額のインセンティブをクリアするためには、マエケンが、メジャーの野球に対応するのと同時にどう故障防止の対策を練るのかが、重要なポイントになってくる。