夜中のトイレをなんとかしたい|更年期にトイレが近くなる理由と自宅でできるセルフケア
自宅でできるセルフケア
ここからは、多尿のために行うセルフケアについて3つご紹介します。
1.骨盤底筋トレーニング
骨盤底筋は、骨盤の底に位置するハンモック状の筋肉です。排尿、排便に関わり、尿道や肛門を締めたり緩めたりする役割があります。更年期を迎えると骨盤底筋が衰え始めるので、骨盤底筋をきちんと鍛えましょう。 (1) 仰向けになり、脚を肩幅くらいに開き、両ひざを立てます。 (2) 尿道や肛門、膣を意識しつつ、締めたり緩めたりを2~3回行います。 (3) ゆっくりと、(2)よりもさらにギュッと締め、3秒静止します。 (4) (3)を2~3回行います。 (5) 慣れたら、締める時間を延ばしていきます。
2.尿もれパッドや専用下着を用意する
尿もれパッド(軽失禁パッド)や、尿もれが目立たない専用の下着を着用することで、精神的なストレスを緩和できます。 尿もれパッドというと、高齢者が使用するイメージを持っている方も多いかもしれませんが、30~40代の女性が使うケースも珍しくありません。 最近は、あまり目立たない尿もれパッドや専用下着も増えているため、周囲の目を気にせずに着用できます。万が一のときの備えがあれば、外出時でもストレスが減り、安心して外出できるようになります。
3.漢方薬を飲む
「多尿を根本から改善したい」 「いろいろと試したが症状が改善しない」 「西洋薬は一度飲み始めたら、やめられないのではないかと不安」 そんな方には、医薬品として効果が認められている漢方薬がおすすめです。 漢方薬は自然にある植物や鉱物などの「生薬」を組み合わせて作られているため、 一般的に西洋薬よりも副作用が少ないといわれています。 また漢方薬が目指すのは苦痛を和らげるための対症療法ではなく、根本的な解決です。体質の改善に働きかけることのできる漢方薬は、「同じ症状を繰り返したくない」という思いに応えてくれます。 「バランスの取れた食事や運動などを毎日続けるのは苦手」という方も、症状や体質に合った漢方薬を毎日飲むだけなので、手間なく気軽に継続できます。 漢方薬で多尿の改善をめざす場合、「体を温め、膀胱の負担を軽減する」「水分を循環させる」「ゆるんだ下半身の筋肉を引き締める」「自律神経の乱れを整え、排尿をコントロールする」といった漢方薬を選びましょう。 <多尿の改善におすすめの漢方薬> 八味地黄丸(はちみじおうがん):冷えた体を温め、加齢により衰えた泌尿器のはたらきを高めます。 清心蓮子飲(せいしんれんしいん):水分代謝を調整して、余分な水分を体外に排出し、尿の生産を正常にします。 ただし、漢方薬を選ぶ際にはご自身の体質に合ったものを選ぶことが大切です。体質に合っていない場合は、効果が出ないだけでなく、副作用が起こることがあります。 購入時には、できる限り漢方に精通した医師や薬剤師等にご相談ください。 「お手頃価格で不調を改善したい」という方には、医薬品の漢方薬がおすすめ。スマホで気軽に相談できる「あんしん漢方」のような新しいサービスも登場しています。 AI(人工知能)を活用した「オンライン個別相談」サービスでは、漢方のプロが体質に合った漢方を見極めてくれます。お手頃価格で自宅まで郵送してくれるため、手軽で便利です。