「すっぽこ」再興へ落語会 山形市の郷土料理、学生らが企画
山形市内のそば店で提供されている郷土料理で、多くの具材がのった冬季限定あんかけうどん「すっぽこ」をネタにした落語会が2日、同市東部公民館で開かれた。中山町出身で町観光大使の落語家春風亭昇りんさんが創作落語を演じた。 武蔵野大で地方創生を学ぶ同大3年細谷芽生(めい)さん(21)=同市出身=と、地域振興団体「FURUSATOの未来」(同町)代表の伊藤一之さん(36)でつくる「山形すっぽこ再興推進室」が、地域の食文化を後世に残すプロジェクト「すっぽこ再興!!」の一環として企画した。 落語会には約80人が参加。郷土料理でありながら市民の認知度が低いことに着目し、注文を受けた郷土料理店主がすっぽこを知らないという滑稽噺(ばなし)が披露され、会場は笑いに包まれた。 細谷さんは「地域に埋もれた魅力あるコンテンツに光を当てる手段として落語の可能性を感じた」、伊藤さんは「ここからすっぽこムーブメントを起こしたい」とそれぞれ手応えを語った。同推進室は今後、第2弾となる落語会の開催や、すっぽこのレトルト商品開発に向けたクラウドファンディングなどを予定している。