介護施設での高齢者への虐待が過去最多に 家庭内での相談・通報の件数も過去最多
鹿児島読売テレビ
昨年度、県内の介護施設内で高齢者が職員から受けた虐待の件数は13件で過去最も多かったことが19日分かりました。一方、家庭内での高齢者への虐待についても、相談や通報の件数が過去最多でした。 県の高齢者虐待防止推進会議で19日、昨年度の虐待の状況が明らかになりました。高齢者が介護施設内で受けた虐待に関する昨年度の相談・通報件数は前の年の2倍にあたる50件で、このうち13件が虐待と判断されました。相談・通報件数、判断件数ともに高齢者虐待防止法が施行された2006年以降、最も多い数字となりました。虐待の要因として、経営層の現場への理解不足や職員の倫理観の欠如などが挙げられています。 一方、家庭内での高齢者への虐待の相談や通報の件数は前の年より107件多い578件で、過去最多となりました。このうち虐待と判断されたのは、前の年より8件多い132件です。虐待を受けた高齢者の約7割は日常生活を送るために何らかの見守りが必要な人で、暴力を加えるなどの身体的虐待、暴言などの心理的虐待の順に多くなっています。虐待の要因として介護疲れやストレス、病気などが挙げられています。 県は虐待と思われる場合は自治体の担当窓口や地域包括支援センターに相談・通報するよう呼びかけています。