【迷惑】電車で「脚を組む人」のせいでコートが汚れてしまった! クリーニング代は請求できる? 駅・電車内での「迷惑行為ランキング」も紹介
電車内では、他人の迷惑行為で思わぬ被害を受けることもあります。脚を組んで座っている人の靴が触れて服が汚れてしまうのも、被害の一つです。こういった被害を受けた場合、相手に賠償してもらうことはできるのでしょうか。 今回は、電車内で迷惑な座り方をしている人に服を汚された場合、クリーニング代の請求は可能かどうかについて解説していきます。
クリーニング代の請求は可能か?
民法の709条では「故意または過失によって他人の権利または法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う」と定めています。 国民生活センターによると、電車内で他人の服や荷物を汚してしまったケースにも民法709条が適用されるとしています。今回のようにコートが汚れた場合、相手の故意・過失に関係なくクリーニング代を請求することは可能です。
実際には払ってもらえない可能性も
民法上ではクリーニング代を請求できますが、それには相手が「自分が汚してしまったこと」を理解していることが前提になります。時間が経ってからでは、納得してもらえない可能性もあります。汚した事実を知ってもらうには、その場ですぐ本人に伝えることです。電車を降りてしまった後では、相手を納得させるだけの証拠が必要になります。 ただし、その場で伝えたとしても、相手によっては思わぬトラブルに発展する可能性も考えておきましょう。電車内での行動を注意したために電車内や駅の構内で暴行を受けたというケースも少なくありません。 素材にもよりますが、コートをクリーニングに出す場合、700~2400円程度が相場です。他人に汚されたものを自費でクリーニングに出すのは理不尽ですが、請求するには相手がどのような人か見極める必要があります。
座席の座り方はもっとも迷惑に感じられる行為
日本民営鉄道協会が2023年10月1日~11月30日にかけて実施した「駅と電車内のマナーに関するアンケート」(8210人回答)によると、最も迷惑に感じる行為は「座席の座り方」で37.1%を占めています(複数回答可)。 座席の座り方のうち1番迷惑に感じている人が多いのは「座席を詰めて座らない(間を広く取る、荷物を置く等)」で43.3%、2番目に迷惑だと感じているのは「座りながら脚を伸ばす・組む」で22.3%です。 そもそも、混んでいる電車内で脚を組むのは周囲に配慮できない人であることがうかがえ、そのような人は他人の服を汚しても責任を感じない可能性が高いといえます。先述したように、迷惑行為によって服や持ち物を汚されたら相手に賠償してもらうことは可能です。 しかし、被害を受ける前にできる対策もあります。混み具合によってはすぐ移動できないこともありますが、脚を組んでいるなど迷惑な座り方をしている人がいたら、できるだけ避けることも大切です。
クリーニング代の請求は可能だが相手の見極めや伝え方も大切
電車内でコートを汚された場合、汚した相手に対してクリーニング代を請求することは可能です。それには、相手が納得できるようその場ですぐ伝える必要があります。ただし、相手によっては思わぬトラブルに発展する可能性も念頭においたほうがいいでしょう。クリーニング代を出してもらう前に、どのような人か見極めることも大切です。 出典 国民生活センター 暮らしの法律Q&A電車の中でおう吐。汚してしまった他人の服やかばんの弁償は? 日本民営鉄道協会 2023年度 駅と電車内の迷惑行為ランキング 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部