47年ぶり14連敗にヤクルト真中監督は言葉を失い「何回も同じことを言うが」
ヤクルトが21日、神宮球場で行われた阪神戦に1―11で完敗、1分けを挟んで14連敗を喫した。14連敗は、1970年に記録した16連敗以来、47年ぶりの屈辱記録。試合後、真中監督は意欲を失っていなかったが、泥沼からの出口が見えない。 これも負けているチームの弱さなのか。初回1死二塁の先制機に坂口のセンター前ヒットで、山田に本塁を狙わせたが、余裕でタッチアウト。高山の守備能力の低さを考慮、「やってる以上は、動きを見せながら攻めていかないと」(真中監督)とベンチの意思で回したが、「いろんなことをやらなくちゃいけないが、なかなかうまく回らない」と真中監督が、嘆く結果となり、結果的に阪神秋山にあわや完封ペースを許すことになる。 最も頼れるはずの先発のブキャナンは、二回に福留に先制ソロを浴び、4回には、高山のライトフライを上田が目測を誤った。二塁打にすると、新外国人のロジャースに来日1号2ランを許す。データはほとんどないが極端なシフトを敷き、ローボールヒッターに注意したはずが、低めのカーブをすくわれた。 ロジャースには、続く4回にも一死二塁から中途半端な高めの釣り球をセンターバックスクリーンへ運ばれて0-5。7回にも、福留のなんてことない内野フライを三塁の藤井が落球。「ミスで足を引っ張ってしまう」と真中監督、当たっているロジャースにレフト前タイムリーを打たれ、一度はアウトのジャッジがコリジョン適用で覆り、0-8とワンサイドゲームになった。 最終回に中村のタイムリーで秋山の完封を阻止したのがせめてもの意地。ファンからは過激な野次は飛ばなかったが、もうあきらめの境地なのかもしれない。 クラブハウスに戻った真中監督は、しばらく言葉を失った。 「コメントに困る。前を向いて戦うしかない。切り替えて戦うしかない。何回も同じこと言うが、明日も頑張るだけ」 ヤクルトの14連敗は球団史上3度目。続出している故障者の言い訳も、ここまでミスが続いて負けるともう通らない。球団ワーストの16連敗に、とうとうマジック「2」。「打てない、守れない」の負の連鎖をどう断ち切るか。先発投手の踏ん張りか、打線の爆発しかないが、イメージがわいてこない。