「輪島朝市ここで復活させるのが目標」 能登地震から半年、店主らが発生時刻に合わせ祈り
能登半島地震の発生から半年となった1日、激震や大規模火災で甚大な被害を受けた石川県輪島市の観光名所「輪島朝市」の関係者らが、発生時刻の午後4時10分に合わせて黙禱(もくとう)し、犠牲者の冥福を祈った。 【写真】平成26年に撮影した輪島朝市。人が行き交い活気に満ちていた 露天商らでつくる輪島市朝市組合の冨水長毅組合長(55)は「地震が起きたときの記憶や風景がよみがえった」と話した。3月には金沢市で出張朝市を実施。今後、輪島市内でも出店を計画しており、冨水さんは「ここで朝市を復活させるのが目標」と意気込んだ。 朝市で長年店を営み、2次避難先の金沢市から夫や長女と訪れた南谷良枝さん(49)は「(被災後は)生きることに一生懸命だった」という。地震や火災で知人らが犠牲になったといい、「安らかにお眠りください」としのんだ。 現場では花を供えたり、手を合わせたりする市民らの姿もあった。地震当時は近くに住み、現在は金沢市の姉宅に身を寄せている元輪島塗職人、越戸光雄さん(74)は大規模火災の様子を「火の粉が舞い上がっていておそろしかった」と振り返った。今も変わり果てた朝市周辺を目にすると気分がふさぐといい、「活気の中心地だった輪島朝市の復活を願っている」と語った。