中国、10月新車販売が5カ月ぶりプラス 政府の買い替え策が国内販売押し上げ
【北京=三塚聖平】中国自動車工業協会が11日発表した10月の新車販売台数(輸出含む)は前年同月比7%増の305万3千台だった。プラスは5カ月ぶり。中国政府が進めている買い替え促進支援策の効果もあって国内販売が回復したことが押し上げた。 国内販売は6・2%増の251万1千台。協会は、中国語で「以旧換新」という買い替え支援が「自動車消費を牽引(けんいん)する効果が顕著だった」と分析している。 輸出は11・1%増の54万2千台で、伸び率は9月(21・4%増)から鈍化した。中国製電気自動車(EV)の輸出を巡り欧州連合(EU)などとの摩擦が激化していることが影響を与えている可能性がある。 EVやプラグインハイブリッド車(PHV)などからなる「新エネルギー車」は49・6%増の143万台で、新車販売全体の約47%を占めた。新エネ車の国内販売は56・5%増の130万2千台。輸出は3・6%増の12万8千台だった。 国内では新エネ車の販売が伸びる中、品ぞろえで勝る中国勢がシェア拡大を続けている。乗用車販売全体に占める中国ブランドの割合は70・1%に達し、この1年間で10・4ポイント上昇。ガソリン車で優位だった日系メーカーは苦戦している。