石破首相とトランプ氏会談わずか5分の衝撃 韓国・尹大統領の半分以下 党の両院議員懇談会でも集中砲火、まさに〝四面楚歌〟
厳しい批判が噴出するなか、馬の耳に念仏なのか、石破首相は具体的な責任論に言及しなかった。
森山裕幹事長も「強く責任を感じる。厳しい批判は厳粛に受け止める」「(2000万円は)非公認の人が選挙費用に使える仕組みにはなっていない」と釈明したものの、そのまま続投する意向だ。
石破首相と距離を置く麻生太郎元首相は発言しなかった。「ポスト石破」を期待される高市早苗前経済安保相は欠席した。衆院選で「非公認」となり無所属で勝利した萩生田光一元政調会長は、高市氏と連携する意向を示しているが無言を貫いた。
出席議員は執行部を除き約180人で、非公開で約50人が発言したが、大半は「当面の続投」を支持したという。ある閣僚は「ガス抜きになった」と語っている。
石破政権は国会運営にも不安がある。
国会の委員会で最重要ポストの予算委員長を、立憲民主党に譲ることで合意したのだ。予算委員長に野党議員が就くのは30年ぶりだという。同委員長は採決日程の決定や議事進行などで大きな権限を持ち、局面によっては予算案審議が難航することも想定される。
■米報道日米に「緊張が高まる可能性秘めている」
石破政権は、外交でも不安は尽きない。
石破首相は7日午前、米大統領選で勝利したトランプ氏と初めて電話会談を行った。石破首相は「日米同盟をより高い次元、段階に引き上げていくことで一致した」「フレンドリーな感じがした。本音で話ができる人という印象を持った」を手応えを語ったが、時間は5分間だった。
トランプ氏は、フランスのエマニュエル・マクロン大統領とは約25分間、韓国の尹大統領とは約12分間も会談している。
前駐オーストラリア大使の山上信吾氏は7日、自身のX(旧ツイッター)で、「僅か5分しか相手にされず、英語も解さないのに、何を以て『非常にフレンドリー』と判断できるのか? メディアの突っ込みが弱すぎる」と指摘した。
米メディアでは「背後から銃で撃つ」と党内外から批判された石破首相の政治スタイルを問題視する向きもある。