ツンと立った耳とシェパードを思わせる黒い毛 甘え上手な元野犬 苦手な散歩とトイレを訓練中です
2023年12月、茨城県動物指導センターに地元で捕獲された野犬の収容が相次ぎました。同県茨城町は大型の野犬が多いことで知られており、今回も同町の秋葉エリアから複数の大型野犬が収容されました。 【写真】保護されたころ。今までどうやって生き抜いてきたの? その中の1匹がジェスターというメス。収容時点で推定4カ月ほどの若いワンコですが、シェパードを思わせる黒い毛色、ツンと立った耳が特徴で、その立ち姿は気品を感じさせるほど。 このジェスターを引き出すことにしたのが保護活動を行う団体・Delacroix Dog Ranch(以下、D.D. Ranch)。メンバーによれば、茨城町出身の野犬にはある特徴があると言います。
他とは様子が異なる秋葉エリア出身の野犬の血筋
茨城町出身の元野犬は、血筋的に他エリアの野犬とは少し様子が違うそうです。順応性が高く、他のワンコの面倒見が多い一方、他の犬との争いごとも極めて少ないそうです。 D.D. Ranchで引き出すことにしたこのジェスターもまた、保護当初こそ、その若い月齢のために遊びが過ぎたり、落ち着きがなかったり、結果的に首輪を破壊してしまうことがありましたが、聞き分けの良い賢さを持ち合わせており、メンバーは「トレーニングをしっかり行えば、お利口さんに成長してくれるはず。そして、きっと幸せな第二の犬生をつかんでくれるはず」と確信しました。
甘える先住犬に紛れて自分も甘えるお茶目ぶり
後に、ジェスターはトレーニングも兼ねて預かりボランティアさんの家で過ごすことになりました。すぐに環境に溶け込み、メンバーの予想通り、先住犬・先住猫とも仲良く過ごせるお利口さんぶりでしたが、やがて本来のおちゃめな一面も見せるようにもなりました。 他のワンコが預かりボランティアさんに甘えるのと合わせて、ドサクサに紛れて一緒に甘えてきたり。また、夜中フリーにして寝させていると、預かりボランティアさんのベッドに上がってきて、自分の顎を人間に乗せてきます。人馴れ具合とその甘えん坊ぶりに、預かりボランティアさんも「たまらなくかわいい」と太鼓判を押しました。