「太陽光発電、適正管理を」三重・大台町で円卓対話 大森町長が一見知事に要望
設置者分からず対応に苦慮
三重県多気郡大台町の大森正信町長や町民と、一見勝之知事による「円卓対話」が30日午後1時半から、同町薗の奥伊勢フォレストピアで行われ、一般傍聴約30人も参加した。 「円卓対話」は知事が県内29市町を回り、各市町長と地域の課題について話し合う他、県民から直接話を聞く場を設ける取り組み。 この日は▶宮川の流量確保▶主要地方道大台宮川線・天ケ瀬の道路整備▶太陽光発電の適正な管理▶災害時の県緊急派遣チームの派遣──の4項目で話し合われた。 うち、太陽光発電の適正管理に関して、大森町長は「草刈りなど管理の行き届いていない太陽光発電施設が増加している。国への届け出義務がない施設は設置事業者も分からず、町でもガイドラインを策定しているが、法的拘束力がないため対応に苦慮している」と現状を説明し、「県としても市町との連携や条例化の検討などを早期に進めてほしい」と要望した。 一見知事は、亀山市でも同様の相談を受けたと明かし、「国も基準を厳しくしている。条例化は県民の権利を制限することになるので、じっくりと議論しながら一つの可能性として検討していきたい」と応じた。 また、県民との対話では、子供の遊び場や親の情報交換などを目的に子育てサークル「さくらんぼ」の母親5人が参加。5人とも町外出身で、結婚などで町内に移住した。子育てをする上で、よかったことや困っていることを中心に話し合われた。 いい点として、人が温かいことや自然が豊かで、絵本で見た動植物を実際に見られることなどが挙げられた。困っていることとして、土日祝日や雨の日に遊ぶ屋内施設がないこと、病児保育がなく松阪市まで子供を連れて行く必要があるため、仕事に復帰しにくいことなどを挙げた。