全国的に後継者難で倒産相次ぐ ラーメン店「マッチング」で継承 日本政策金融公庫が支援
鹿児島読売テレビ
「60.9歳」何の年齢か分かりますか?実は県内の社長の平均年齢で、2023年過去最高を更新しました。社長の高齢化が進めば事業の継続には「後継者」も必要になってきますが、今、全国的に後継者がおらず倒産するケースが相次いでいます。そうした中、薩摩川内市に後継者を「マッチング」で探したラーメン店があります。店主の思いは。 鹿児島ラーメンの老舗「ざぼんラーメン」。2024年6月、熊本の味千ラーメンを手掛ける会社に経営統合されました。たっぷりと載った具材にあっさりめの豚骨スープ。創業当時から変わらぬ味わいや屋号はそのまま引き継がれることに。 20年以上愛されてきた鹿児島市の町中華は2024年、後継者もおらず店を閉めると決断しましたが… (店を受け継いだ・上栗健志さん) 「この味がなくなってしまうのかというのでさびしい思いもあった」 店のファンだった男性が名乗りを上げ、その味を引き継ぐことになりました。 全国で今、「後継者がいない」と頭を悩ませる事業者が増えています。帝国データバンクによると2024年、「後継者難」による倒産は先月までに455件に上り過去最多だった2023年に迫る勢いです。 そうした中、後継者を求め立ち上がる人も。薩摩川内市の国道沿いに店を構える創業40年の「ラーメンやまと」。2024年2月、店名を公表して後継者を探すマッチングイベントに参加しました。事業承継のマッチング支援を行う日本政策金融公庫が開いたもので、そこで新たな出会いが。 志布志市のラーメン店に勤め独立を模索していた田ノ上崚さんです。 (譲受者・ 田ノ上崚さん) 「紆余曲折あったが様々な方の支援をもらって今日に至ったことは嬉しく思う/4539お客様に求めていただけるような店にしたい」 事業を譲り渡すことになり、21日成約しました。店内の設備やパート従業員、仕入れ先などを引き継ぎ、田ノ上さんが勤める店ののれん分けの店舗として運営します。 (ラーメンやまと・山本和幸さん) 「今まで一生懸命やってきたものがここで気が抜けたような感じで寂しくないのはうそになる。さらにがんばって飛躍していい店にしてお客さんがたくさん来られることを楽しみに願っている」 店は「マルチョンラーメン」として12月再出発します。