「UMBRO」100周年、オンリーフットボールブランドとして次の100年へ 北川信行の蹴球ノート
--アンブロが育んできたフィロソフィー、哲学とは
「オンリーフットボールブランドというのが根底にあると思っていますので、そこは大事にしています。また、常に挑戦していくことであったり、オリジナリティーとスタイリッシュさを与えるブランドであることも目指しています。100年の歴史、伝統がありますので、その部分と現代のサッカー文化を結び付けた独自性のあるものにしたいですね。さらにデサントの優れた機能性であったり、デザインであったり…。そういったものを追求した製品を生み出していくことを常に頭に入れて動いていく形ですね」
--日本で製品開発をしていく上では
「英国発祥のブランドなので欧州をはじめ世界のブランドホルダーとの連携もしています。ただ、日本ではデサントが作る製品になりますので、デサントがこだわっているモノづくりをアンブロというブランドで表現していくことになります。日本の規格で、日本のサッカー選手の課題解決やパフォーマンス向上も含めて取り組んでいます。そこは、こだわっている部分があります」
--育成年代向けの製品を開発するだけでなく、育成年代のサッカーの普及や発展にも取り組んでいる
「製品開発に関してはジュニアの分野に強みがあると思っています。そこに関しては、アパレルや備品などトータルで開発を進めています。子供の成長に合わせ、けがの予防につながったり、サッカーが嫌いにならないようにしたり、という部分も含め、一緒に成長できたらと考えています」
--今回の100周年では、ヴィンテージユニホームのセレクトショップ「BENE(ベーネ)」とコラボレーションした
「サッカーでもヴィンテージや古着が注目され、ファッションに欠かせないアイテムになっています。軸足はサッカーに置いているのですが、ブランドの見せ方、表現の一つとして、ファッションにも落とし込んでいます。東京・渋谷で4日間、ポップアップストアを開催しましたが、もともとサッカーが好きな人とともに、ファッションに興味を持っている人にもたくさん集まっていただきました。こうしたコラボレーションで、サッカーだけでは集まらないユーザーをはじめ、いろいろな人に関心を持っていただければと思います」
(サンケイスポーツ編集委員)