パリ2024オリンピック開幕直前!世界トップの二本柱に対抗するのは日本人選手たちか?注目の見どころを徹底解剖!スケートボード・女子ストリート種目
オリンピック予選シリーズ(OQS)で一気に世界ランキングをひっくり返した吉沢恋(世界ランキング1位)もここにきて金メダル最有力候補として名を挙げてきた。 フェーズ1終了時点では吉沢は世界ランキング7位で日本人5番手と出場圏内では無かったが、OQS2024上海大会で3位となり、世界ランキングも3位、一気に日本人2番手となり出場圏内に入った。その後も勢いそのままにOQS2024ブダペスト大会で初の世界女王となり世界ランキングも1位でパリオリンピック出場を 勝ち取った。現状最も心身ともに充実しているように感じる。 注目トリックは自身初の世界の頂点へ導いた、「ビッグスピンフリップボードスライド」。現在公式な大会では彼女しか決めたことのない非常に難易度の高いトリックだ。得意トリックは「バックサイドビッグスピンボードスライド」で、上記のトリックはこの派生トリックだ。 もう一つ彼女の大きな武器は「バックサイドノーズスライド」から「フロントサイドビッグスピンアウト」でこちらは「ラン」セクションに入れてくる可能性もある。勢いそのままに、初めてのオリンピックで頂点に立つことは出来るのか。
スケートボードが実施されるオリンピックは今回で2回目。 東京大会からの約3年間で大きく飛躍してきたのが中国人選手勢だ。 まず取り上げたいのは、スケート歴わずか約3年で世界大会決勝常連となったチェンシー・チー(世界ランキング6位)。日本人コーチの元、最初はバックサイドリップスライドも中々成功できなかった彼女は日々の努力で一気に世界ランキングを駆け上がりパリオリンピック出場を果たした。 「キックフリップバックサイド50-50」や「キックフリップバックサイド5-0」などを武器にどこまで上位にくらいつけるか注目の次世代だ。 また東京オリンピック経験者で最近「SLS Apex」でも表彰台に登った、中国のパイオニア的存在のゼン・ウェンフイ(世界ランキング9位)も目を離せない。 彼女は派手な大技こそ持っていないが、「バックサイドリップスライド」や「バックサイドテールスライド」が得意で特に「バックサイドテールスライド」のアウトバリエーションには注目。中国勢唯一のオリンピック経験者でこのアドバンテージを活かせるか。 その中でも中国勢で筆者が注目しているのがシュ・ユエンリン(世界ランキング10位)。未知数な部分が多いシュだが、スケートボードには非常に乗れている印象が強い。トリックもまだまだ荒削りな部分が多いが世界ランキングトップ10に入ったことがその実力を証明している。 パリオリンピックではどこまで成績を残せるかも楽しみだが、オリンピック以降の彼女の成長には要注目となりそうだ。
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