ガザ巡るヒトラー発言で非難応酬 ブラジルとイスラエル
【リオデジャネイロ共同】ブラジルのルラ大統領がパレスチナ自治区ガザ情勢を巡り、ユダヤ人大量虐殺(ホロコースト)を行ったナチス・ドイツのヒトラーになぞらえてイスラエルを批判したことを受け、イスラエルとブラジル双方が大使を呼び出して抗議するなど非難の応酬に発展した。 ブラジルメディアによると、ルラ氏は18日、ガザ情勢について「ジェノサイド(民族大量虐殺)だ」とし「ガザのパレスチナ人に起きていることは歴史上あまり例がないが、実際あったのはヒトラーがユダヤ人殺害を決めた時だ」と述べた。 イスラエル側は猛反発。ブラジルの駐イスラエル大使を呼び出して抗議したほか、カッツ外相は19日、ルラ氏を「ペルソナ・ノン・グラータ(好ましからざる人物)」に指定したと発表した。 ブラジルも19日にイスラエルの駐ブラジル大使を呼び出して抗議した。 ルラ氏が所属する労働者党幹部は、地元メディアに「ネタニヤフ氏は、自身の政策を批判した人を叱責する前に、世界中で引き起こしている反発について憂慮するべきだ」と述べた。