ソプラノ歌手の田中彩子さん、京都の中学校で講演「いろいろな知識をできる限り吸収して」
世界的に活躍する京都府舞鶴市出身のソプラノ歌手田中彩子さん(40)が同市の加佐中学校で講演し、ステージに立つ心構えや歌唱のこつを語った。 田中さんは西舞鶴高校を卒業後、オーストリア・ウィーンに留学。現在もウィーンで暮らし、欧州や南米で公演を重ねている。舞鶴市文化親善大使を務めるほか、合唱団「舞鶴子どもコーラス」の特別顧問として後進の育成にも力を入れる。 11月7日の講演では全校生徒63人が耳を傾けた。田中さんは自身の経験から「絶対に役に立たないと思うことも、後に形を変えて役に立つ」と語り、「今は、いろいろな知識をできる限り吸収してほしい」と呼びかけた。 田中さんは質問を受け付ける時間を多く割き、緊張しない方法を聞かれると「緊張しない方が良くないと思う。緊張は大変ポジティブな気持ちで、緊張イコール集中しているということ」と答えた。歌う際に意識することについては「歌は結局のところ言葉を伝えているので、歌詞の意味が一番大事」と強調した。 合唱部の部長を務める2年生の女子生徒(14)は「緊張もいいことだと聞いて安心できた。部員12人でのびのびと自由に歌っていきたい」と話した。