大河ドラマ、2作連続の“戦国もの”投入で復活なるか?
女優・井上真央主演のNHK大河ドラマ「花燃ゆ」の苦戦が続いている。同作は、初回こそ平均視聴率16.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録したものの、その後は10%台前半を推移し、4月12日に放送された第15話では9.8%とついに1桁台に。今月6日に放送された第36話は、1月の放送開始以来過去最低となる9.3%となった。 同作に関しては、井上演じる主人公が吉田松陰の妹で後に久坂玄瑞の妻となる杉文と、歴史上の人物としてはお世辞にもメジャーとはいえない人物ということもあり、放送開始前から苦戦が取り沙汰されていた。 はじめから予想されていた!? 大河ドラマ「花燃ゆ」苦戦のワケ
女性主人公の重用の背景に「篤姫」の成功体験!?
芸能評論家の三杉武氏は語る。 「幕末ものは、戦国ものについで時代劇ファンには人気の高いジャンルではありますが、やはりもう少し知名度の高い主人公を据えても良かったのではないのかな、と。それに『篤姫』の成功体験が反映されているのか、はたまた“歴女”ブームにあやかりたいのか、最近の大河はやたらと女性を主人公にしているのもどうなんでしょうか。確かに『篤姫』は近年の大河の中では善戦した方ですし、過去には『春日局』や『おんな太閤記』など女性を主人公にしてヒットした作品もありますが、『江 姫たちの戦国』しかり、『八重の桜』しかり、苦戦が続いていましたからね」 実際、「幕末男子の育て方。」というキャッチコピー一つをとっても、同作が“歴女”をはじめとした若い女性視聴者層を意識しているのは明らか。伊勢谷友介や大沢たかお、高良健吾、東出昌大、瀬戸康史らイケメン俳優を大量動員してヒットを狙ったものの功を奏さず、最近になって人気女性アイドルグループ「乃木坂46」を投入するなど、ここに来て“ブレ”も見え始めている。
「真田丸」「おんな城主 直虎」を投入
そうした中、NHKサイドは堺雅人主演で来年放送の次回作「真田丸」に続いて、早くも次々回作となる2017年の大河ドラマが、柴咲コウの主演で「おんな城主 直虎」になることを発表して話題を呼んでいる。 柴咲扮する主人公・井伊直虎は、戦国大名の今川義元の家臣の井伊直盛の一人娘として生まれ、女性ながら井伊家の当主、井伊谷城の城主として優れた手腕を発揮し、養母として後に「徳川四天王」の一人として名をはせる井伊直政を育て上げた人物。 脚本はTBS系で放送された人気ドラマ「JIN-仁-」などの作品で知られる森下佳子氏、チーフプロデューサーは13年放送のNHK朝の連続テレビ小説「ごちそうさん」などで知られる岡本幸江氏が担当し、主演、脚本、プロデューサーがすべて女性という布陣で臨むことになる。