大河ドラマ、2作連続の“戦国もの”投入で復活なるか?
過去には「政宗」、「信玄」で大河ブームも
その一方で、「花燃ゆ」と同様、歴史上の人物としてはいまいちマイナーな女性が主人公ということで早くも苦戦を危惧する向きもあるが、前出の三杉氏はこう語る。 「『真田丸』、『おんな城主 直虎』と2作連続で戦国ものを投入するあたりには、NHKサイドの危機感が感じられますね。2作連続の戦国ものといえば、87年の『独眼竜政宗』、88年の『武田信玄』が放送された時には両作とも40%近い平均視聴率を記録し、大河ブームが巻き起こりました。戦国武将としてもメジャーでファンの多い真田幸村を主人公にした『真田丸』がそれなりのヒットを飾れば、『おんな城主 直虎』にも視聴者が引き継がれるなどの相乗効果が期待できますし、そのあたりの狙いもあると思います」。
「直虎」ヒットのカギを握るゲームファン
さらに、「おんな城主 直虎」についてはこう指摘する。 「井伊直虎は歴史上の人物としてはマイナーな部類に入りますが、戦国時代を舞台にしたゲームの中では人気女性キャラクターの一人として、ゲームファンの間ではそれなりに知られています。NHKは『紅白歌合戦』の選考をみても、07年に“アキバ枠”を設けて当時人気グラドルだったリア・ディゾンを出場させた時期あたりから、アイドルファンやアニメファン、漫画ファンなど、いわゆる“オタク層”の視聴者獲得にも力を入れている傾向がある。『おんな城主 直虎』に関しては、あまり大河になじみのないゲームファンを新たな視聴者として取り込もうという狙いもあるのではないでしょうか」 近年は視聴率低迷という逆風が吹き荒れる中、2作連続の戦国もの投入で起死回生の勝負に打って出る大河ドラマだが、果たして復活はなるか!? (文責/JAPAN芸能カルチャー研究所)