前半、チーム2点目のゴールを決め、祝福される福岡・小田（中央）（撮影・伊東昌一郎）

　◆明治安田J1第17節・柏0―2福岡（2日、三協フロンテア柏スタジアム） 　わずかなチャンスを得点に結びつけた福岡の快勝だった。 ■〝鳥肌もの〟小田がFKからバックヘッド弾【動画】 　試合前から降りしきる雨により、水が浮いたピッチは足もとのコントロールを難しくしていた。そこをついたのが前半26分の先制点だった。 　柏陣内の左サイドでボールを受けたウェリントンが中央を横切りながら右サイドの小田逸稀にパス。小田は右サイドを持ち上がりながら素早く中央にクロスを入れると相手DFのクリアミスを誘ってオウンゴールとなった。 　39分にも小田が躍動する。右サイドからの低く速いFKに反応して頭から飛び込み、2点目のゴールをこじ開けた。後半も再三ゴールを脅かされたが、村上昌謙の堅守などで2点差を守り切った。 　リーグ戦で今季初の2連勝に長谷部茂利監督は「シュートをたくさん打たれ、2―0からいつひっくり返されてもおかしくなかったが、無失点で得点するという自分たちの色は出せた試合だった」と何度もうなずいた。 　5月22日のルヴァン・カップ3回戦で柏に後半の追加タイムに決勝点を奪われて敗退。リーグ戦は10位前後で順位争いを続けるライバルにわずか10日あまりで雪辱した。　小田は「（ルヴァンと）2回続けて負けるわけにはいかなかった。（2点目のゴールは）ボールが来る気配がしたので、あとは決めるだけだった。アビスパの強みを出せた試合だった」と胸を張った。（安田栄治）