「大熊復興の象徴」完成 福島県大熊町のJR大野駅西口に整備の産業交流施設と商業施設
福島県大熊町が特定復興再生拠点区域(復興拠点)のJR大野駅西口に整備していた産業交流施設「CREVA(くれば)おおくま」と商業施設「クマSUNテラス」の竣工(しゅんこう)式は25日、現地で行われた。関係者が東日本大震災と東京電力福島第1原発事故からの復興の象徴となる拠点の誕生を祝った。生活環境の向上や町の玄関口のにぎわい創出が期待される。来年3月15日にグランドオープンする。 CREVAおおくまは鉄骨造り3階建てのオフィスビル。貸事務所33室や会議室、コワーキングスペースを備える。建設業やIT企業など県内外から23社が入居し、産業振興による地域活性化を目指す。住民らの交流場所となる多目的ホールには町文化センターで使用していた緞帳(どんちょう)を設置し、町の歴史を感じられるようにした。屋上庭園も設け、イベント会場としても活用する。一般開放は26日から。 クマSUNテラスは鉄骨平屋5棟で構成し、コンビニ、物販店各1店と飲食店5店の計7店が入る。一部は現在も工事中で、各店舗がグランドオープンに向けて準備を進める。コンビニのファミリーマートは17日に先行オープンした。
屋根に太陽光パネルを設置するなど環境面に配慮した。両施設を合わせた事業費は約113億円。 式には町や工事関係者ら約70人が出席。吉田淳町長が「駅前のにぎわい復活は復興を願う町民の夢だ。町に関わる皆様が集い、新しい何かを生み出す場に発展するようにしっかりと運営していく」と式辞を述べた。仲野剛町議会議長らが祝辞を贈った。関係者がくす玉を割り、町のさらなる発展を願った。 【「CREVAおおくま」の入居企業】 日本原子力研究開発機構(JAEA)、中間貯蔵・環境安全事業株式会社(JESCO)、五大エンジニアリング、OKUMA DRONE、トヨタ自動車、アクター、原子力規制委員会原子力規制庁、杉本建材、相双フィルムコミッション、環友産業、サンアメニティ、いんふぉ.、ビーエイブル、あすまな、ビックライズ、大熊るるるん電力、タイズスタイル、東日本計算センター、東京電力ホールディングス、東双不動産管理、検査開発、Rutilea、アトラス
【「クマSUNテラス」の入居店舗】 ファミリーマート クマSUNテラス店、京都ラーメンおおきに、十川食堂、韋駄天IDATENおおくま店、WALNUT(タックルステーキ)、panier(パニエ)、ふたば文具