離陸順の伝達、15日から中止 全国の空港、緊急対策で
羽田空港で海上保安庁と日航の航空機が衝突した事故を受け、管制官が「ナンバー1(1番目)」などとパイロットに離陸順を伝える運用を15日から全国の空港で見合わせることが12日、国土交通省への取材で分かった。国交省が打ち出した緊急対策の一環で、羽田では既に実施済み。滑走路手前の停止位置を示すペイントの塗り替えは、対象の7空港で今月中にほぼ完了する見通し。 国交省によると「ナンバー1」は正式な管制用語ではなく、航空会社側からの求めに応じて情報提供している。交信記録では管制官が海保機に「ナンバー1」と伝達。海保機の機長が離陸の許可と誤解した可能性が指摘されている。 羽田では8日から伝達を取りやめた。羽田以外の全国の空港では、航空事業者の混乱を防ぐための準備を経て、15日から見合わせる予定。 羽田以外の7空港で滑走路手前の誘導路のペイントを目立ちやすいものに塗り替える対策は、成田、関西で実施済み。中部、大阪(伊丹)、福岡、那覇は13~25日に完了する。新千歳は雪の影響で、22日に着手する予定。