ノンフィクション「尖閣1945」映画化クラファン開始 上陸困難「空撮もできるか…覚悟必要」
作家・門田隆将氏(66)が、23年11月に刊行したノンフィクション「尖閣1945」(産経新聞出版)の映画化プロジェクトが18日、都内で行われた会見で発表された。取材協力もした中山義隆石垣市長(57)が一読し、感銘を受けて映画化を提案。製作資金を集めるため、同市がふるさと納税の一種「ガバメントクラウドファンディング」と企業版ふるさと納税を同日からスタート。2つで各1億5000万円、計3億円を目標金額に設定した。 「尖閣1945」は、太平洋戦争末期の1945年(昭20)6月の沖縄陥落から1週間後の7月、米軍の上陸を恐れた石垣島の人々が2隻の船で台湾へ疎開。その中、米軍機の攻撃を受けた1隻が尖閣諸島に漂着も上陸した人々は飢え病に次々、倒れていった史実を描いた。監督は22年「島守の塔」などを手がけた五十嵐匠監督(66)が務め、門田氏の原作を元に脚本を書き劇映画として製作する。 撮影は、台風の時期を避けた25年秋を想定している。ただ、尖閣諸島は中国が領有権を主張しており現状、上陸は困難だ。五十嵐監督は「撮影はできない。空撮もできるか分からない。石垣か与那国か似ているところで作る。ある意味、覚悟が必要」と語った。