中国EV小鵬、陸空両用「空飛ぶクルマ」を初飛行。量産に向けスマート工場建設急ぐ
中国最大の航空ショー「第15回中国国際航空宇宙博覧会」が11月12~17日、広東省珠海市で開かれた。開幕初日の12日、電気自動車(EV)メーカー小鵬汽車(Xpeng Motors)傘下で電動垂直離着陸機(eVTOL)の開発を手がける「小鵬匯天(Xpeng Aeroht)」が、陸空両用の空飛ぶクルマ「陸地航母(Land Aircraft Carrier)」の世界初となる公開飛行を実施した。 小鵬匯天は、ドローンやeVTOLによる「低空経済」をリードする企業として注目を集めている。創業者の趙徳力氏は博覧会場で、陸地航母には同社が世界で初めて開発した自動分離・連結システムを搭載しており、スマートフォンやスマートキーをワンタップするだけで、地上走行ユニットから飛行ユニットを分離させたり、飛行ユニットを地上走行ユニットに回収したりできると説明。いずれも所要時間はわずか5分で、全プロセスで手動制御を必要としないという。 陸地航母は今回、完全自動運転による「低空での直進加速」「螺旋上昇」「等速降下」「精密着陸」という4つの主要な飛行科目を初めて披露した。 小鵬匯天は現在、陸地航母の飛行ユニットのスマート工場を建設中で、2025年7~9月期に竣工する予定となっている。計画によると、年産能力は1万台で、26年には陸地航母の量産・納品が始まる見込みだという。 (36Kr Japan編集部)