阪神・高橋遥人の現在地「肩肘は投げても何ともない」 支配下登録期限は7月末
阪神の話題をさまざまな角度から提供する「岡田虎に翼」(掲載不定期)。今回は左肘などの手術から完全復活を目指す育成の阪神・高橋遥人投手(28)が、現状と復活への思いを明かした。7月末が期限となる今季の支配下選手登録に向け、さらに実戦でのイニング数を増やし、結果にもこだわっていく。 【写真】ビーズリーと言葉を交わす高橋遥人 まだまだ道半ばだが、1軍復帰につながる道で歩みを進めている。いまの目標は、今季中に大観衆の甲子園のマウンドに立つこと。高橋が鳴尾浜で熱い思いを口にした。 「けがはもう大丈夫。肩肘は投げても何ともないですね。(ベストが100なら)60ですかね。(1軍で)投げたいです」 2021年11月に「左肘クリーニング術」、22年4月に「左肘内側側副靱帯(じんたい)再建術(通称トミー・ジョン手術)」、23年6月には「左尺骨短縮術」「左肩関節鏡視下クリーニング術」を受けた。同年オフには育成契約となり、背番号は「129」になった。約8センチの手術痕を指さしながら「プレートが入っていて。前例がないみたいだけど、トレーナーさんや医学療法士さんのおかげで、ここまで投げられるようになった」とリハビリ期間を振り返る。 復活を期す今季は、4月17日のウエスタン・オリックス戦(鳴尾浜)で、21年11月6日のクライマックスシリーズファーストステージ・巨人戦(甲子園)以来、893日ぶりの実戦登板。最速147キロをマークした。その後も順調にマウンドに上がり、6月8日の中日戦(鳴尾浜)では術後最長の5回を投げて無失点。ただ、1軍を見据えているだけに「いいときは最速150キロ、平均147、8キロ投げていた。それに比べたら4、5キロ遅くなっている。いまのボールじゃ1軍では打たれる」と満足していない。 励みになっているのは、両リーグトップの8勝を挙げている才木だ。20年秋に右肘のトミー・ジョン手術を受けた3学年下の後輩の頑張りを見て「あいつが頑張っているので、自分も前向きにやれているのはありますね」とうなずく。今季中に1軍マウンドに立つためには、支配下選手に復帰することが必須条件。最終期限は7月末だ。 「投げる体力はついたと思う。これからはイニングも長く投げたい」
残り約1カ月半。結果にこだわり、輝きを放った1軍マウンドを目指す。(三木建次)