不倫でも揺るがない国民・玉木代表 生き残った5つのワケ 関係者が予測する今後の与野党の動き
わずか28議席の野党第3党ながらキャスティングボートを握って意気軒高だった国民民主党の玉木雄一郎代表。そこに突然浴びせかけられたのは、不倫報道という冷や水だった。代表続投は決まったが、今後どんなかじ取りを見せるのか。今年7月の東京都知事選で旋風を巻き起こした広島県安芸高田市の前市長、石丸伸二氏(42)は不倫報道後の迅速な対応を「ベスト」と評価するが果たして――。 【写真あり】玉木氏の不倫相手・小泉みゆき 自動車レースのイメージガールとして活動も 「年収の壁」撤廃を錦の御旗に、混迷する国政の主役に躍り出た玉木氏。党勢を急拡大させた衆院選後、初の国会でその存在感を確固たるものにするはずだったが、降って湧いた不倫報道に出ばなをくじかれた。 今月6日には玉木氏の最側近である榛葉賀津也幹事長(57)が、家族から女性秘書との関係を疑われていたという文春砲を食らったばかり。野党関係者からは「党のトップ2に女性問題が報じられ、“庶民の壁”を乗り越えられるのか」という厳しい声も聞かれたが、今回のスキャンダルによる打撃は限定的だと見る永田町関係者は多い。 楽観派が根拠とするのは次の5点。 (1)女性に「引かれた」というガチ恋告白と、現段階で金銭が発生する「パパ活」との報道がない (2)不倫報道から3時間半後の迅速な会見 (3)妻が許している (4)榛葉幹事長が玉木体制を支えると明言した (5)国民党内で玉木降ろしの動きがない。 ある野党関係者は「玉木氏が掲げる政策への有権者の支持がある。“手取りを増やす”という政策への期待感、信頼感が強いので、そこを実現していけば、有権者の応援は続くのでは」と推測した。 与党自民党にとっては、玉木国民の大失策だが「与党側が正面から問題視することはないだろう」(永田町関係者)というのが大方の見方。そこには玉木国民の勢いが急激に衰えることはないとの判断がある。 玉木氏が11日、東京・有楽町で開いた街頭演説の会場でも「不倫報道には驚いたけど、党の政策がハッキリしていて今の日本を変えてくれるのは玉木さんしかいない」(70代女性)「報道は知っているけど玉木さんへの印象がマイナスになった感覚はない。このまま応援する」(30代男性)など政策実行力と私生活の問題は別とする擁護の声が多かった。 「年収の壁」撤廃などの目玉政策を実現すれば、今回のマイナスイメージは一気に吹き飛ぶ。その一方、不倫報道で表立った批判の声を上げていない与党が「チクチクと恩に着せるのでは」(永田町関係者)と、“静観”の見返りを玉木国民に求める可能性もある。 《総会でも「おわび」》 謝罪会見後、玉木氏は正午から党の両院議員総会、代議士会に出席した。総会冒頭には「私のプライベートな問題で多くの皆さんにご迷惑をかけた。心からおわび申し上げたい」と頭を下げた。代議士会後には榛葉賀津也幹事長が報道陣の取材に応じ「(玉木氏から)ご迷惑をかけたけれども、今後も先頭に立って政策実現のために頑張りたい、という話があった」と明かす。所属議員からは「脇を締めろ」などの意見もあったが「玉木さん中心にもう一度出直して頑張ろう、ということになった」と語った。