国内男子ゴルフ人気復活!? テクニックで魅了、同週女子の観客上回る 最近の若手はファン対応もしっかり
【SPORTS BAR】 国内男子ゴルフの人気復活?! 前週「BMWツアー選手権森ビル杯」(茨城)の最終日のギャラリー数は8041人。今季国内男子の最終日としては最多で、同週女子の「宮里藍サントリーレディス」(兵庫)の4434人を大きく上回った。4日間総数も男子は2万16人に達し、女子の1万8908人を超えていた。 【写真】18番の2打目でバンカーからスーパーショットを放つ石川遼 今季これまで男女が同週開催だった4日間大会5回のうち、男子が上回ったのは2度目。開幕戦「東建ホームメイトカップ」(三重)が総数9383人で、女子の「ヤマハレディス葛城」(静岡)が同8888人だった(日本ゴルフトーナメント振興協会調べ)。〝女性上位〟といわれる国内男子だが、ちょっと好転してきた?! 〝スター〟石川遼(32)が最終日に63のビッグスコアで回り、通算13アンダーで16位タイから一気に首位へ。最終18番で魅せたあわやイーグルという〝スーパーショット〟には、グリーンを囲んだ大ギャラリーから「オーッ!」「ギャーッ!」という悲鳴にも似た大歓声…。プレーオフの結果、43歳の岩田寛がツアー6勝目を挙げて幕を閉じたが、大いにギャラリーは沸いた。 男子の魅力はパワーである。前週スタッツ。ドライビング・ディスタンスがすごい。9、18番で計測された最終日の平均飛距離はトップの河本力が335.01ヤード、2位幡地隆寛が323.56ヤード、3位池村寛世が320.99ヤード。石川遼は18位で307.87ヤードなど、300ヤード超えが31人もいる。 さらに、1万回転を超えるスピン量でボールを捉え、硬く、速いグリーンでもピタリと止める技術…。アプローチもふわりと柔らかく上げるロブショット、速い球出しでキュキュッと止めるピッチエンドランなど、多彩なテクニックを駆使した魅了ポイントいっぱい。以前男子を観戦したある女子プロは「私たちのゴルフとは異次元…」と脱帽していた。 以前は女子に比べて愛想の悪さ(?!)が不評だったが、最近の若手男子はファン対応もしっかりしている。そういえば石川遼が以前、こう話していた。「ギャラリーがいなけりゃ、僕らはただのゴルフがうまいおっさんの集団。ファンの存在は大きな力をくれる。今は若くて世界に通用するような選手も増えている。実際に来てもらえれば分かってもらえる」と。久々に男子プロ大会を見て、改めて感じた男の魅力…。 (産経新聞特別記者・清水満)