大学時代の友人と15年ぶりに再会したら「年収2000万円」と聞き驚愕!「M&Aの仲介会社」らしいのですが、本当にそんなに儲かるのでしょうか…?
M&A仲介業は年収が高い職種の1つです。従業員の平均年齢が30代前後であるにもかかわらず、平均年収が1000万円を超える企業が複数あり、メディアの発表する年収ランキングでトップに入る企業さえあります。 本記事では、代表的なM&A仲介会社を取り上げて、平均年収額や従業員の平均年齢を紹介します。また、M&A仲介業の年収が高くなる理由についても解説します。 ▼会社員で「年収1000万円」以上の割合は? 大企業ほど高年収を目指せる?
M&A仲介会社の年収はいくら?
まずは、東証に上場している国内の代表的なM&A仲介会社の年収を実際に見てみましょう。以下の企業は、有価証券報告書で従業員の平均年間給与を公表しています。 ・M&Aキャピタルパートナーズ株式会社 ・株式会社ストライク ・フロンティア・マネジメント株式会社 図表1は、これらの会社の平均年収と従業員の平均年齢をまとめたものです。 図表1
M&Aキャピタルパートナーズ株式会社、株式会社ストライク、フロンティア・マネジメント株式会社の有価証券報告書 を基に筆者作成 どの企業も従業員の平均年齢が30代であるにもかかわらず、平均年収が1000万円を超えています。M&Aキャピタルパートナーズの平均年収2478万円は、ダイヤモンド・オンラインが発表した「年収が高い会社ランキング2024」でもトップとなっています。M&A仲介会社であれば、30代で年収2000万円を稼いでいても不思議ではないでしょう。 ■年収2000万円を稼いでいる人は何人いる? 日本では、どれくらいの人が2000万円もの年収を稼いでいるのでしょうか? 国税庁の2023年分の「民間給与実態統計調査」によると、調査対象の給与所得者5076万人中、給与が2000万円超の人の数は「30万5000人」です。これは全給与所得者の1%にも満たない数字です。
M&A仲介会社の平均年収が高い理由
なぜM&A仲介会社の平均年収は高いのでしょうか? 考えられる主な理由は、以下の3つです。 ・インセンティブが高額だから ・利益率の高い業種だから ・M&Aの需要が高いから M&A仲介会社は、案件を成約させることで固定給とは別に報酬を受け取れる「インセンティブ制」を導入しているところが多くあります。いくつもの案件をまとめる実力のある人であれば、高額なインセンティブを受け取れるため、平均年収もその分高くなるでしょう。 また、M&A仲介業は、商品を仕入れたり原料を購入したりする必要がありません。原価がほとんどかからないため、売上のうち給料に使われる割合が高くなり、年収も高くなりやすいのです。 加えて、現代の日本では後継者不足などにより、事業を継承する方法としてM&Aの需要が高まっています。業界全体が成長しているため、従業員の年収も高額になっているのだと考えられます。