「本気を出していないだけ」先延ばしグセを悪化させる“思考の共通点”
言い訳ばかりの自分から脱却するには
――言い訳ばかりして、先延ばしにすることもあると思います。これはどう対処すべきですか? 【大平】まずは自分がどんな言い訳をしているか気づくことです。世界三大言い訳は、「お金がない、時間がない、自信がない」と言ったりしますよね。自分自身がどんな言い訳で先延ばしにしているか振り返りましょう。 それが特定出来たら、次に言い訳を別の言葉に置き換えてみます。 私の長男は、理科に苦手意識があったようで、「俺は理科が苦手だから」というのが口癖になっていました。そこで、「理科が苦手なのではなく、勉強の仕方がわからないだけ」と言い換えるようアドバイスしたところ、理科の勉強を後まわしにすることがなくなり、テストの点数が伸びたのです。 言い訳や口ぐせは、何かをやらなくて良い免罪符になります。そんなブレーキに気づいたら、取り除くための"言い換え"をしましょう。言葉には大きな力があります。
人生を変える「大きな目標」
――ご著書の中で、「ぶっとんだ目標が人生を変える」とありました。これはどういった意味なのでしょうか。 【大平】先延ばしのストレスを減らすためなら、これまでお伝えした方法で十分効果が得られます。一方で、人生を劇的に変えるなら目標があった方が良いですね。それも少し無理そうだけど実現可能性がゼロではない大きな目標です。 「私はここに行きたい」と目的地が決まっている方が一歩踏み出しやすくなるためです。数年後、こんな自分になれたら、こんなことを達成したい...と目指すものが明確にあれば必要な情報、さらには協力者も出てくるでしょう。 逆に、目指す場所が何もないと、周りの意見や世間の情勢にただ振り回されるだけになってしまいます。何年経っても自分が本当にやりたいことができず、途方に暮れる結果になりかねません。 実現可能性や感情のブレーキにとらわれない、心底実現したい目標に向かって進むことができれば、決断や行動もスムーズになり人生が充実したものになります。