独立した中村部屋、稽古始め前に神事 元関脇嘉風の中村親方「弟子と一緒に相撲道にまい進していきたい」
大相撲の中村部屋は稽古始めを控えた12日、宮司らを招き「神棚清祓いの儀(きよはらいのぎ)」を行い、実質的な船出となった。1日付で二所ノ関部屋から独立、師匠となった中村親方(42)=元関脇嘉風=は「気持ちが引き締まる。新しいスタート。と、力士らと手を合わせた。弟子と一緒に相撲道にまい進していきたい」 旧陸奥部屋があった6階建てのビルに部屋を構え、1階が土俵、2階はちゃんこ場、3階はトレーニングルームと疲労回復のための酸素ボックスも備えた同親方は「環境を整え、理想の部屋はできた。大相撲の伝統を残しつつ、自分のかたちも出していきたい」。 例えば、相撲部屋の食事は朝稽古後の昼と夜の2度が慣習となっているが、中村親方は朝食も設けて1日3食で体づくりを目指すという。朝稽古にもこだわらず、午前中はアメリカンフットボールなどで用いる俊敏性を養うトレーニング、午後は相撲を取る稽古と2部構成も視野に入れる。 さらに、両国国技館から徒歩で約2分という部屋の立地を生かし、本場所中の打ち出し後に稽古場で動きなどを確認する〝即日稽古〟など、既成概念にとらわれない取り組みにも意欲をみせた。(奥村展也)