子宮頸がんワクチン報道、2013年を機にネガティブに 医師が米学会誌で発表
子宮頸がんワクチンの有害性の関する報道があった後、厚生労働省は、2013年6月より「積極的な接種奨励を中止する」という方針を明らかにしている。北海道大学の医師による2015年の研究では、「ワクチン騒動」以前と以後では、札幌市における子宮頸がんワクチン接種率が約70%から0.6%に低下したと報告している。世界保健機関(WHO)は昨年12月、厚労省の「積極的な接種奨励の中止」について根拠が薄いとして、日本を名指しして強く批判した。 津田医師は、「新聞報道が、子宮頸がんワクチンの有害性の可能性ばかり報じ、学会や専門家の提言をあまり報じていないことが、ワクチンに反対する世論形成につながり、厚労省の曖昧な態度に繋がったのではないか。報道が、リスクとベネフィットを伝えるという役割を十分果たしていないのではないか」とコメントした。 (中野宏一/THE EAST TIMES)