【プレビュー】“ゾンビチーム”韓国がヨルダンと再戦へ…前回王者カタールは日本破ったイラン戦へ | AFCアジアカップカタール2023
アジアカップ準決勝が日本時間2月7日から2月8日にかけて開催される。 ■ヨルダンvs韓国 今大会グループステージでも対戦した両チーム。その試合では2-2とドローに終わり、真の勝者は決勝進出を懸けて2週間ぶりに相まみえることとなった。 ヨルダン代表は史上初のベスト4進出。ラウンド16ではイラク、準々決勝ではタジキスタンを破ってここまでたどり着いてきた。グループステージでも3位に終わっており、ベスト4のチームの中でも地力は最低。それでも、モチベーションは高く、ヤザン・アル・アラビは監督について「選手たちを落ち着かせ、正しいメンタリティを養い、前の試合(イラク戦)を忘れてこれからの課題に集中できるよう、重要な役割を果たしてくれた」と信頼を語る。韓国にとっても決して侮ることはできない相手となるはずだ。 一方の韓国代表はグループステージでは1勝2分け、決勝トーナメントでも2試合連続120分間の激闘を制し、勝ち上がってきた。ユルゲン・クリンスマン監督の手腕には国内で疑問視する声も数多いが、死んだようでも最後にゴールを決めて生き返る韓国代表をファンは「ゾンビサッカー」と呼んでいる。その中心にいるソン・フンミンも「いかなる言い訳や痛みも必要ない。 1つの目標、優勝だけを見ていく」と強い思いを口にする。 64年ぶりの優勝を目指す韓国にとっては、ヨルダンは3勝3分けと負けたことがない相性のいい相手。待望の瞬間に王手をかけられるだろうか。 ■イランvsカタール シリア、日本を破って準決勝までこぎつけたイラン。とりわけ準決勝日本戦でのパフォーマンスは傑出していた。エースの一角であるメフディ・タレミが累積警告で欠場となる中、サルダル・アズムンが出色の出来を披露。板倉滉、冨安健洋というアジア屈指のCBを相手に苦しめて1アシスト。オフサイドとはなったが、見事にネットを揺らすシーンもあった。そして、アズムンのアシストから決めたのがタレミの代役として起用されたモハメド・モヘビ。貴重な同点ゴールを挙げ、タレミにも感謝を述べている。 「イランだけでなく、アジアでも最高の選手の一人であるメフディ・タレミに感謝したい。彼は私の良さを引き出す手助けをしたくて、30分ほど私と話をしてくれた。これは、この代表チーム内の結束を示すものだった」 まさに今、歴史を塗り替えようとしているイランの前に立ちはだかるのが、前回王者であり開催国のカタール。準々決勝ではウズベキスタンとPK戦にまでもつれ込み、最後はマシャアル・アイサ・バルシャムが2本連続でセーブするなどの活躍を見せ、ベスト4入りを果たした。 それでも、マルケス・ロペス監督は「準決勝に進出できたことは大きな成果だが、まだミッションは達成されていない。まだ2試合あるので、この2試合で全力を尽くしたい」と語り、優勝への強い意欲を語る。イランとの一戦は彼らにとって最大のビッグマッチとなるだろう。