能登半島地震 メディアでは報道されない「石川県内灘町の被災状況」
ニッポン放送・飯田浩司アナウンサーが1月5~7日、能登半島地震で被災した石川県各地を取材。内灘町の現状を、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(1月8日放送)においてレポートした。 【写真4枚】神社の鳥居、電柱、道路標識も傾く
被災地・石川県内灘町の状況
飯田)能登半島が震源の最も至近であり、さまざまな被害が伝えられていますが、内灘町は能登半島に存在しているのではなく、金沢市に隣接しており、金沢市の中心にある金沢駅から15分ぐらいで着くというベッドタウンです。一軒家が多く、1月1日の地震では震度5弱を観測しました。ここは高台と下町に分かれていて、高台の方は特に宅地が一括開発されており、碁盤の目のように家が立ち並んでいます。
メディアでは報道されない内灘町の被害 ~液状化が酷く道路が1メートル陥没した場所も
飯田)一方、下町は古くからの家々が連なっていますが、高台の部分の大きな被害は肉眼では確認できず、内灘町役場も高台にあり、救援物資の無料配布等も既に行われていました。ただ、下町の部分は震度5弱と言いながら、「これで本当に震度5弱だったのか?」というような、かなりの被害でした。まずは地元の方にお話を伺いました。 ―– 地元の人A)まず第1回目の揺れがきて、これはやばいな、やばいというか大丈夫かなと思って、外に出て、ちょうどそこの車庫がある前まで。そうしたら、そのあとにものすごい横揺れが始まって、時間を数えたら40~50秒。地割れしたし、「これは大変なことだな」と思いました 地元の人B)道路幅が1メートル広がって、高さも1メートル下がったし。 飯田)まっすぐ一直線にひび割れていますね。 地元の人B)みんな断層が通っていった跡です。この状況をメディアで言ってください。ここ(の被害については)穴が空いていて、みんなから被害が少ないと思われているから。 飯田)家も傾いているし、液状化もかなり吹き出しています。 地元の人B)そうそう。液状化がすごかったし。
電気以外、ガスも水道も使えず
飯田)インフラはどうなのでしょうか? 地元の人A)電信柱はこうなっているけれど、生きていたから電気だけはきました。 飯田)電気だけ。電信柱は傾いても電気はきていた。内灘のなかでもここですものね。 地元の人B)ここがいちばん酷い。断層が通っているところがみんな被害にあっている。 地元の人A)(こんな状況になっていることは)内灘の人も知らないよ。 飯田)内灘全体は震度5弱ですが、ここは違うかも知れないですね。 地元の人B)別格よ。うちの畑は50センチメートル広がっていたもの。敷地が広くなっていいけれど。ここの道路が広くなったように。 飯田)50センチも。それがほとんど報じられないというのが。 地元の人B)そうそう。メディアとして、ちょっと助けてくれると嬉しいです。