更年期は“幸せホルモン”が激減!? 産婦人科医がすすめる、メンタルダウンをのりきるためのちょっとした工夫
40代に入ってから、「なんとなく不調…」という状態が続いている方は少なくないはず。 それはもしかしたら「更年期」かも? 女性なら誰しもが経験する「更年期」ってそもそも何なのか、できるだけ不調なく過ごすために何をすればいいのか? 数々のメディアで活躍する産婦人科医・高尾 美穂さんの著書『更年期に効く 美女ヂカラ』から、知ってるようで知らない更年期のお役立ち情報を厳選してご紹介します! 【チェックリスト】完璧主義者は症状が出やすい!?「更年期障害」になりやすい性格、環境とは?
更年期のメンタルダウン
《更年期の心の不調は女性ホルモンの減少が原因のひとつ》 更年期に精神的不調を感じる人は少なくありません。その代表的なものがうつです。無気力、無感動、落ちこみ、イライラ、不安感など、さまざまな症状が現れます。 これは閉経前後にエストロゲンが減るのと連動して、幸福を感じさせる脳内物質セロトニンも減ってしまうのが大きな原因と考えられています。また、抗不安作用のあるもう一つの女性ホルモン、プロゲステロンも減ること、さらに、心身をリラックスさせてくれる副交感神経が優位になりにくいことも重なって、メンタルの不調を起こしやすくなるのです。
人生の大きな変化が心のトラブルにつながることも
更年期にあたる50歳前後は、体が変化するだけでなく、人生の曲がり角の1つでもあります。 女性ホルモンの減少によるメンタルダウンに、親の介護や死、子どもの独立、キャリアの変化など、喪失感をもたらす出来事が重なり、精神的にバランスを崩しやすい状態になります。精神的不安定さに伴って、食欲不振、不眠、便秘・下痢などの消化器症状といった体の不調が起きることもあります。 更年期のうつは一時的なものであり、閉経後には徐々に落ち着いてくるのが一般的ですが、症状が重い場合は、まず婦人科を受診することをおすすめします。
メンタルダウンをのりきる生活習慣のコツ
生活習慣のちょっとした工夫が、メンタルダウンの改善につながります。焦らず、できることから始めてみましょう。
■バランスよく食事をとる
体の調子がよくなることで、心も元気になります。食事をとることで生活のリズムを意識してみましょう。ただ、毎日全部の栄養素を摂ろうとがんばりすぎると、ストレスがかかります。「今日はたんぱく質を、明日はビタミンを」というように、無理なく続けることが大事です。