負傷明けの伊藤翔がスタンバイOK。「試合に出たらやる。それは一生変わらない」。好循環サイクルを回し、連勝中の横浜FCをさらに加速させる
「優勝や昇格となったら、誰が出ても勝たなければいけない」
6月1日のJ2第18節・愛媛戦で痛めた箇所があり、しばらく戦列を離れていた横浜FCの伊藤翔だが、ピッチに戻ってきそうだ。 【PHOTO】サポーターが創り出す圧巻の光景で選手を後押し!Jリーグコレオグラフィー特集! 夏の暑さが本格化し始めた7月初旬の練習後、大粒の汗を流しながら35歳FWは「ようやくちゃんと練習もできるようになった」と回復を伝える。 「コンディション的にはだいぶ問題がないところまで来ている。あとはもう試合をやるか、やらないかっていう感じ」 自身が不在の間、横浜FCは怒涛の7連勝。ここまでチーム2位の5ゴールをマークするアタッカーは、少なからずもどかしさを感じていたかもしれない。「もちろん、自分が出てチームを勝たせられれば一番良い」と吐露する一方で、こうも語る。 「優勝するとか、昇格するとなったら、誰が出ても勝たなければいけない。そこは本当に、チームの1つの歯車として、全員が絶対にやらなければいけないから。出た選手が頑張る。誰かしらが怪我をしたら、次に誰かが頑張るっていうサイクルの繰り返しかなという感じがしますね」 22節終了時点で、14勝4分4敗の横浜FCは勝点46で並ぶ清水を得失点差で上回り、自動昇格圏内の2位につける。首位の長崎を1ポイント差で追う。 8連勝がかかる次節は7月6日、ホームで秋田と相まみえる。スタンバイOKの伊藤が好循環のサイクルを回すべく、気持ちを高めている。 「個人としては、試合に出たらやらなければいけないから。それは一生変わらない。現役でいるうちは一生変わらないから。ちゃんと準備して、練習してっていう繰り返し」 当たり前だが、試合には出たい。ただ優勝争いに絡むチームにおいては「自分のエゴはちょっと封印してもいいかもしれない」。それでも出番が来れば――「試合になったら、自分のエゴを出して頑張ればいい」と気合十分だ。 奮起を誓う伊藤が「良い感じの雰囲気のチーム」の勢いをさらに加速させる。 取材・文●広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)