センバツ2024 大阪桐蔭、春便り 王座奪還へ一丸(その1) /大阪
26日に開かれた第96回選抜高校野球大会の選考委員会で、府内から大阪桐蔭(大東市)の出場が決まった。大阪桐蔭は5年連続15回目の選出。昨秋の近畿大会で史上初めて3連覇を果たした。昨春は届かなかった頂点をつかみに行く。大会は3月8日に組み合わせ抽選会があり、同18日に開幕する。【小坂春乃】 【写真で見る歓喜の瞬間】歴代のセンバツ覇者たち 大阪桐蔭の名前はこの日午後4時ごろに呼ばれた。吉報に顔をほころばせた選手たちがグラウンドに集まると、出場校発表を中継で見守った今田悟校長が「おめでとう。昨秋の頑張りを認めていただいた。(一つ上の)先輩たちのベスト4を超える成績を期待している」と声を掛けた。選手たちは力強くうなずき、優勝旗を持ち帰ることを誓った。 西谷浩一監督は「日本一をかけた32校の戦いのスタートラインに立ててありがたいとともに、気持ちが高ぶっている。非常に仲が良く、チームのまとまりで勝ってきた。(課題の守備も)たくさんノックをして鍛えている。大会までにしっかり仕上げたい」と話した。 主将の宮本真司郎内野手(2年)は「身が引き締まる思い。発表にほっとすると同時に、やってやろうという気持ちが湧いた。部員43人で日本一を目指したい」と闘志をみなぎらせた。主戦の平嶋桂知(かいち)投手(同)は「明治神宮大会では自分が試合を乱してしまった。技術も気持ちも成長しないといけないと思い、トレーニングも今までより高い意識で取り組んだ。センバツは絶対勝ちたい」と声を弾ませた。 ◇昨夏経験メンバー軸に 昨夏のチームから中軸打者や救援投手ら経験豊富なメンバーが残った。秋の近畿大会府予選は5年連続で12回目の優勝、その勢いに乗って近畿大会も制した。各地区から強豪が集う明治神宮大会は「先輩たちがつないでくれたチャンス」と3連覇を狙ったがミスが重なり初戦敗退。悔しい気持ちもバネに「春の日本一」を目指す。 秋にエースナンバーを背負ったのは140キロ台後半の力強い直球が武器の平嶋投手。南陽人(はると)投手(2年)は制球がよく完成度が高い。 両右腕に加え、近畿大会決勝・京都外大西戦で7回無失点、9奪三振と好投した1年生の森陽樹(はるき)投手らも控え、投手陣の層は厚い。 打線も強力だ。主砲のラマル・ギービン・ラタナヤケ内野手(2年)は神宮大会で敗れたとはいえ、逆方向への2点本塁打など3安打3打点と気を吐いた。副将の一人でミート力が魅力の徳丸快晴外野手(同)、俊足を生かした盗塁で好機を広げる吉田翔輝外野手(同)ら好選手が多い。