【解説】自民党総裁選 「籠城」に「暗号」も…勝つのは誰か?
日テレNEWS NNN
最も長いと言われた自民党総裁選の戦いも残すところあと2日となりました。誰が勝つのか、政治部官邸キャップ・平本典昭記者が3つの疑問について解説します。 1.異例…残り2日も「読めぬ展開」 2.議員票の争奪戦…“籠城戦略” 3.決選投票に向け“暗号作戦”も
■異例の総裁選 2日前でも「読めぬ展開」
鈴江奈々キャスター 「まずは1つめですが、誰が勝つのかまだ読めない状況でしょうか?」 政治部官邸キャップ 平本典昭記者 「まだはっきり読めない展開となっています。総裁選を20回近く経験しているベテラン議員に取材すると、『2日前でこれだけ結果が読めないのは初めてだ、異例だ』と話していました。なぜかというと、やはり『候補者の乱立』『派閥の締め付けがなくなったこと』が要因だと言えます」 「ここまで石破元幹事長、高市経済安保相、小泉元環境相の3強の戦いとなっています。派閥がもし存在したら、例えば3人の争いであれば、1位と2位が残る決選投票では3位だった陣営がどちらにつくかでこれまでは勝敗が決まることが多かったといえます。それが今回、9人も立候補したことで、決選に残らない3位以下の陣営が7つも出てくることになります。7つの陣営が1位、2位どちらにつくかのパターンというのは複数存在するため、多くの議員が『今回は読めない』と頭を抱えているというわけです」
鈴江キャスター 「まさに異例の総裁選となっていますが、最新の情勢はどうでしょうか?」 平本記者 「25日に取材していて一番聞いたのは、小泉陣営の複数の幹部が『議員票を積み増してる』と手応えを明かしていた点でした」 鈴江キャスター 「小泉氏が麻生氏に会ったという情報がありましたが、『大物』と言われる麻生副総裁、岸田首相たちの最新の動きというのはありますか?」 平本記者 「まず麻生氏ですが、複数の自民党議員が『麻生氏は高市氏を支援するのでは』と話しています。というのも、石破氏は麻生首相時代に退陣を迫った禍根が今も残っています。小泉氏は菅前首相が後ろ盾ですが、安倍政権の時、麻生氏は菅氏と路線対立しギクシャクした関係が続いています。そのため、積極的というよりむしろ『消去法』で、麻生氏は今回は高市さんという見方が広がっています」 「もう1人のキーパーソン、岸田首相ですが、多くの議員が『石破氏、小泉氏で悩んでいる』とみています。岸田首相は周辺に『高市氏では、衆議院選挙は勝てない』と語り、高市氏の支持には消極的な姿勢をみせています」