「ベンチとの意思統一が見えない」なぜ阿部巨人は“最強”ソフトバンクに競り負けたのか…勝負手を打てなかった阿部采配と立岡の手痛い走塁ミス
「次は4番の岡本だが、彼の状態を考えると内野ゴロでギャンブルスタートを切らせてもよかったと思う。この時も立岡は、第二リードはほとんどとらずにゴロゴーどころか、スタートもしていなかった。判断が難しいような打球ではなかった。立岡の判断ミスだが、事前にベンチの意図を徹底しておくべきではなかったか。チームとしての意思統一ができていない象徴的シーンに見えた」とは前出の評論家。 岡本が四球を選び、二死満塁とチャンスは続いたが、坂本はライトフライに倒れ、打った瞬間に有原は、もう雄叫びをあげていた。 2番手の船迫が7回一死から代打の柳町、周東に連打を許し、今宮に四球を与えて満塁となったところで左腕の高梨にスイッチした。柳田の打球は股間を抜け、泉口がカバーしたが、その間に追加点を与えた。 7回にはヘルナンデスから先頭の岸田が四球を選び、9回にもオスナから先頭の岡本が四球で歩いたが、その無死一塁のチャンスを得点につなげることができない。得点不足の課題を交流戦でも残したまま完封リレーを許してしまった。 「7番・ライト」でデビューした新外国人のヘルナンデスが、初打席でレフト前へ初ヒットを放ち、スイングスピードの速さと積極走塁の姿勢を見せたことは収穫だった。しかし、点差以上に貯金17でパの首位を走るソフトバンクと貯金1でセの3位に甘んじている巨人との現状での実力差を感じさせる1戦となった 阿部監督は、王貞治氏と日本シリーズでの再会を約束したそうだが、巨人の方が、相当な努力をして、特に打線を整備しなければ、4年ぶりの顔合わせは実現しそうにない。
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