パリ五輪、金メダル20個でも「株価変動率▲4.3%」…「日本勢の金メダル10個超えなら日経平均上昇」説は外れたと思いきや【解説:エコノミスト宅森昭吉氏】
上位10ヵ国の「金メダル数」と「世界経済に占める名目GDPシェア」の相関係数は0.933に上昇
2016年のリオ・オリンピックで日本は金メダルを12個獲得し、ランキングは第6位。ランキング10位までの国の金メダル数と当時の世界経済に占める名目GDPのシェアの相関係数は0.868と高い数字になりました。選手育成などにお金をかけられる国が強いとも言えるし、金メダルを獲るとその国の人々が元気になって、景気が良くなるとも言え、相乗効果が生み出されたようです。 2021年に開催された2020東京大会では、日本は金メダルを27個獲得し、ランキングは第3位。ランキング10位までの国の金メダル数と当時の世界経済に占める名目GDPのシェアの相関係数は0.864になりました。 この傾向は、2024パリ大会でも続きました、日本は金メダルを20個獲得し、ランキングは第3位。ランキング10位までの国の金メダル数と最新の2023年の世界経済に占める名目GDPのシェアの相関係数は0.933と、数字が高まりました。 また、2020東京大会での金、銀、銅すべての総メダル獲得数をみると、日本は58個のメダルを獲得、ランキングは第5位。ランキング10位までの国の金メダル数と当時の世界経済に占める名目GDPのシェアの相関係数は0.871でした。 今回の2024パリ大会での金、銀、銅すべての総メダル獲得数をみると、日本は45個のメダルを獲得、ランキングは第6位。ランキング10位までの国の金メダル数と2023年の世界経済に占める名目GDPのシェアの相関係数は0.920に高まりました。 ※本投稿は情報提供を目的としており、金融取引などを提案するものではありません。 宅森 昭吉(景気探検家・エコノミスト) 三井銀行で東京支店勤務後エコノミスト業務。さくら証券発足時にチーフエコノミスト。さくら投信投資顧問、三井住友アセットマネジメント、三井住友DSアセットマネジメントでもチーフエコノミスト。23年4月からフリー。景気探検家として活動。現在、ESPフォーキャスト調査委員会委員等。
宅森 昭吉
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