<甲子園交流試合・2020センバツ32校>履正社・大阪桐蔭 背番号19、20 チームメートが投票 秋からの中心選手 /大阪
甲子園のベンチ入りは通常18人までだが、今回の甲子園交流試合では、春のセンバツや夏の選手権大会が中止になる中、少しでも多くの選手に参加してほしいとの配慮から、20人までの登録が認められた。履正社と大阪桐蔭の「背番号19」と「背番号20」はどんな選手たちなのか。 【真夏の熱闘】交流試合の写真特集はこちら 履正社では7月下旬に部内の2、3年生約50人が投票。今春に予定されていた選抜の登録選手に追加する形で、19番に高橋佑汰選手(3年)、20番に田浦和真選手(3年)を選んだ。 高橋選手は、選手としてプレーする傍ら練習や試合の準備を整える「プレーイングマネジャー」を務め、部員たちから厚い信頼を受けている。今夏の府高校野球大会では投手としても頭角を現し、3試合に登板。準決勝の大阪桐蔭戦でも140キロの速球を操り、3回を無失点で抑える好投を見せた。「野球ができるありがたみで胸がいっぱい。両親の前で活躍して、勝利の喜びを部員全員で分かち合いたい」と意欲を見せる。 また、田浦選手については、関本勇輔主将(3年)が「真面目に練習している姿が、チームメートに支持されたのでは」と指摘する。走力に秀で、守備範囲も広いのが強みだ。田浦選手は「幼少期から夢見ていた舞台に立てるのが、ただただうれしい」と語り、「試合に出て結果に貢献することができたら」と意気込んでいる。 大阪桐蔭の19番、増田和希選手(3年)は三塁コーチャーだ。小学6年時にプロ野球・オリックスのジュニアチームに入り、中学時代はボーイズリーグの松原ボーイズで活躍。日本代表にも選出された。14年に同校が夏の甲子園で優勝したのを見て「攻める野球をしたい」と志望。2度の故障で、思い描いていた高校生活とはならなかったが、石田寿也コーチが「野球を知っていて、度胸がある」と評するように、ランナーコーチとしての判断力と代打での勝負強い打撃に定評がある。「1点をほしい時に得点につなげる役割を果たしたい」と決意する。 一方、20番は西谷浩一監督が「売り出し中」と推す宮下隼輔選手(2年)だ。愛知県出身で、小6で中日のジュニアに所属し、中学時代には日本代表の4番を打った。西谷監督は「パンチ力のあるバッティングとスローイングがいい。秋から中心になる一人」と評する。今夏の府高校野球大会でも、三塁手で先発出場した。「与えられた守備機会を生かし、代打でチームを救えるよう結果を残す。次の新チームで経験を生かせるようにしたい」と意気込む。【荻野公一、隈元悠太】