大火災の遺族にありえないバッシング…韓国人の“中国嫌い”は危険水域に それでも依存し続けるジレンマが
無視できない「中国」の恩恵
とはいえ、韓国にとって、中国との貿易、そして中国人観光客による恩恵は無視できない。前編で紹介した排泄写真の撮影現場となった済州道は、特に観光が盛んな地域であり、中国人に経済を支えてもらっているといっても過言でない。済州道観光協会の発表によると、2024年9月初めまでの済州の内国人(韓国人)観光客は前年比で減少したが、外国人観光客は前年比237%も増え、そのうちの75%が中国人だという。心の中では中国が大嫌いでも、表では妥協しなければならない、という現実がある。
外交分野の公務員だった筆者の知人はこう見ている。 「過去にも韓国人が中国人に対して持つ否定的なイメージがあったが、コロナ禍の後に、そのイメージはより悪い方向に進んでいる。尹錫悦(ユン・ソンニョル)政権がとる中国に対しての強硬姿勢の影響もあるのでは。政府に呼応して、若い人たちはSNSやYouTubeなどを通じてアメリカと日本に親しみを抱く。一方で、中国に良い印象を持つ機はない。今後、韓国人が中国に抱く印象は、さらに悪化する気がする」 *** 【前編】では「路上で“大”をする」衝撃写真で高まる韓国の嫌中感情を紹介している。 ノ・ミンハ(現地ジャーナリスト) デイリー新潮編集部
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