米討論会を視聴したバークレイズ金利専門家、インフレへの備え促す
(ブルームバーグ): 27日夜に米大統領選討論会を視聴したバークレイズの金利ストラテジストらは、米国債市場でインフレヘッジ手段に投資すべきだと主張する。
同行ストラテジストのマイケル・ポンド、ジョナサン・ヒル両氏は、第1回討論会を受けて11月5日の大統領選でトランプ前大統領がバイデン大統領を破る可能性が一段と高まったとリポートで指摘。市場は「向こう数年、目標を上回るインフレが起きる著しいリスクを織り込むことになるはずだ」と記した。
両氏が言及したのは、5年物インフレ連動米国債(TIPS)が通常の5年物米国債をアウトパフォームすることに賭けるトレード。両者の利回り差である5年物ブレークイーブンレート(BEI、市場が織り込む平均インフレ率)が拡大するとみている。バークレイズはこの5年物BEIが、現在の約2.25%から2.5%になると予想した。
トランプ氏は特に中国からの財輸入を対象に大幅な関税を課すことや、米国内の不法移民を強制送還することを提案。大型減税の延長も表明しており、連邦財政赤字を拡大させ、米金融当局が抑制を図っている景気を一段と刺激する可能性が高い。
原題:Barclays Says Buy Inflation Protection to Prepare for Trump Win(抜粋)
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Ye Xie